ちょっと前までの時代は、売上ランキング1位になっただとか、フォロワー数が多いだとか、とにかく「数が多い」ということが、消費動向の要となっていました。
もちろん今だって、沢山売れているものはやはり良い商品であることは変わりないし、フォロワー数が多い人は人気者であることは変わりない。
だから、そこは変わらないのだけれども、このような時代の雰囲気によって、敢えてそういう数字を作ることに躍起になった人たちは沢山いまして……それが世の中の混乱を作る大きな基点になっていたと私は思います。
まぁ……ぶっちゃけ社会人時代の私もその1人だけれども、一般的な人生を歩んできた人よりも数字を作ることが仕事であった私は、これが如何に人を苦しめることか知っています。
ですから、その時代が終わりを告げはじめたと実感できるようになってきて、今結構な具合で本気で嬉しいです。
数字を作る事は仕掛け花火を上げるのと、きっと似てます。
私は、20代前半から30代中盤まで、流行を仕掛けるお仕事をしてきました。
ですから、企業から頼まれる商品は常に「今売れていないけれど、これから売れたい」ものばかりです。
あの仕事に就いたばかりの20代の頃は何が何だか全く分かっておらず、ただ企業の期待に添えるように、一生懸命頑張るしかとりえのない私でしたが、数をこなしていくうちに「あーすれば売れる」、「こーすれば売れる」と言うことはなんとなく分かるようになりました。
ただ、多くの商品は「あーすれば、こーすれば」な簡単な筋道の整理でなんとかなるものではなく、無理してでも売れてるような空気感を作り上げて、そこから事実化していくしか方法がないなと思うものが多かったです。
……っていうか、ぶっちゃけそういう力業で大概のことはなんとかなるという経験を積み重ねてきたからこそ、そういう思考が私の中で強く大きくなったのだろうと思いますし、当時は現場の事象を作り上げながらもその事象をどうメディアに取り上げさせるかで、こっちもビックリするくらいの爆発的な事は度々起こりましたから、より一層そういう思考に雁字搦めになっていたと思います……。
とはいえ、それができたものネット環境が今のように整備される前の話ですがね……。
何度もブログで書かせている繰り返しにはなるのですが、ネット環境の発達に沿って情報流通は劇的に変化し、その変化によって、今までの手法では何ともならないというジレンマに私は陥って、マーケティングするのもプロモーションをするのも正直辛くなってしまいました。
そして会社を辞めて、新たな道を歩み出したのですが……ネットが発達せずに情報経路が変わらないままだったたのなら、私は悩むこともなく、あのタイミングで会社も辞めることもなかっただろうなと思います……。とはいえ、遅かれ早かれ、そういう気持ちから抜けられないことにはきっとなっていただろうなと思います。
だって結局、仕掛けるって一瞬は楽しいのだけれども、その後空しいから。
夜空に上がった花火があっという間に消えてしまうのと同じで、すぐに消えてしまうの。
それを何度も何度も繰り返さなくちゃいけない仕事をしてきたから、その虚しさみたいなものが自分の中にどんんどん増えていって、増えていってしまったからこそ悩みも増えるようになってしまいまいました。
だからこそ、コツコツやって積み上げるような生き方を自分はしたいなと思うようになりました。
そんな事に憧れたかれこれ7,8年前は、そういう生き方ははっきり言って時代にあってなかったと思うのだけれども、ここ数ヶ月で急速にコツコツに歩む人生がトレンドになってきていると感じて、私は嬉しい限りなのです!
作った数字、買った数字は見向きもされない時代になってきた!
ほんの少し前の時代は、少しの時間と少しの努力で成果を出した人が注目を浴びていたと思います。
ぶっちゃけ「引き寄せの法則」のブレイクってまさにここにあると思いますし、Happyさんがトレンドに踊りでたのも、短い期間で数字を残したこと他ならないと思います。
Happyさんがブレイクしたのは2014年からの去年(2018年)までの時間。つまり、去年まではこういう事が世の中のトレンドだったと言えると思います。
↑この時の記事でも、彼女のプロモーションは見る人が見ればすぐに分かる、意図的なネットマーケティングを駆使したことはお伝えしておりますが、ほんの数年前まではそれが意図的で作為的に引き起こされているものなのか、もしくは自然的に起こっているものなのか、消費者の多くは判断できなかったと思われるのですね。
だからこそ、あの台本だらけのHappyさんの引寄せは事実として世に受け容れられることになったのだと思います。
それくらいまでに、数の大小だけが市場に影響を与えていたのだと思います。
ちょっと話はそれますが、2年前に立憲民主党ができた時、新たにできた政党のフォロワー数が自民党を超えたことが話題になった事を覚えていますか?
この数字(フォロワー数)が立憲民主党の信頼に一役買っていましたが、それは時代が大きな数字の影響にに翻弄されていたからできたことだと、やはり今は思います。
当時もすぐに、「この数字買ったんじゃないの?」と話題になりまして……そして、これは多分買ったアカウント(立民が買ったのではなく、支持者が購入したと思われる)だと思われます。
ちなみに、連日連夜お伝えしてきたあいちトリエンナーレの芸術監督津田大介さんのtwitterフォロワーの多くは買ったものであろうと、ずっと言われています。
まぁ調べればすぐにおかしなフォロワーということは分かるのですが、そこを調べなくても、津田さんのtwitterって実数の数値として動きがおかしいんですよね。↓
たとえば津田さんの場合、フォロワー数は150万を超えているのですが、150万を超えているのにも拘わらず、発信した後の情報の動きが大概ショボいのです。
上記に添付した写真の通りにね。アクティブユーザーが150万いたのならば、このような数字(いいね、リツイート、コメント数)には絶対にならないはずなのですが、こういう数字が津田さんの普通です。見た目、沢山の数字を持っているけれど、その数字は実態として動きのないのが津田さんのフォロワー数です。
しかしながら、ほんの数年前までは「フォロワー数」のようなパッと見の数字に世の中は踊らされていました。津田さんのように100万超えのフォロワーを獲得していたのなら、それだけで「スゴイ人」と呼ばれる時代は確かにありました。
しかしながら、津田さんや立民のような数字が当てにならない事象の繰り返しによって、世の中は手前の数字に踊らされなくなってきています。
そして、アクティブユーザーなどを基点にするような、実数値としてどれほどの動きがあるのかを着目するようになっています。
ほんの少し前に幻冬舎の見城さんが、作家の販売実数を公表して物議を醸し、作家たちから一斉非難を浴びることになりましたが……
それは、作家たちこそが「数字に翻弄されている結果」だと、私は思います。
また、見城さんが感情的につい一石を投じてしまったことで、如何に販売部数が出版社の広告宣伝のために作られた数字だったのかというのも、露見するようになってしまいました。(ある意味一石二鳥かもしれません……)
時代の変化を整理しよう!
今までの時代の感覚で生きている方は、「沢山売れているor大きな数字=成功」で「沢山売れていないor小さな数字=恥」というような軸になっているのかと思うのですが、そもそも今までの時代の数字のほとんどは、購買欲の扇動をするために作られた数字です。
そして、その数字に翻弄されて右往左往させられていたのが今までの時代です。
そして、消費者はネット環境の充実により、今までのような大きな数字に揺り動かされない賢さを身につけ始めておりまして、だからこそ大きな数字は無意味になりつつあります。
これって、普通に生きるためにはとてもとても有難いことだと私は思います。
だって、大きな数字に拘って無理した背伸びをしなくていいし、自分を大きく見せなくてもいいし、ただただ等身大で生きていても恥ずかしくないし、許されるんです。
そして、今の時代は素直な実数をあるがままに見せても、そこに信頼も頂けるように変わったのです。
数字を作る事に躍起になった時代を十年以上生きてきた私は、これほど有難い時代はないよなと、今…思ってます。
大きな数字を持っている人だけが認められる時代から、等身大の数字で生きることが許される時代って、すごく些細で小さな現象に見えるかも知れないけれど、この些細な違いが社会に与える影響はとてつもなく強力です。
この些細な違いは消費動向を180度変えて行っていますし、人の日常生活のモチベーションも、目標も変えていっています。
また、元々日本人は派手に仕掛けて何かをするよりも、そもそもコツコツ一つずつ積み重ねて大輪になっていく生き方のが合っていると思います。
今までの見せかけの数字が猛威を振るっていた時代には、それはどうしようもなくできなかったはずですが、数字に踊らされなくなってきたこれからの時代はそれがしやすくなっていると思います。
とか言いつつ……明日から消費税増税でちょっと気が重いですが……
っていうより、皆さんを気を重たくさせるような記事を先ほど書いてしまいましたが……
良き未来の矛先はここにもあるよということをお伝えしたくなりまして、書きました。
それでは明日からも張り切って生きてきましょう♪
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インターネットもSNSも消費増税も問いているのは、
「必要か不要か」ではないでしょうか。バブル崩壊から始まったのは、その流れだと思います。
今は、生産者と消費者が直接やりとり出来る時代ですから、
初めまして、ファルさん!
私も同じ様に考えていました。
危機ってピンチとチャンスを表しているので、問題提起されてる事は一考するに値するって事と受け止めて、改善する様にすべきなんですよね。そして不要なら思い切って捨てる覚悟も持たないと、皆が望む方向に物事は流れてはくれませんものね。
あーちゃん返信ありがとうこざいます。
シルバメソッド創始者のホセシルバさんが言ってましたが、「人生は問題集である」と、
目の前で起きている事象をいかに正解に多くの情報を引き出せる能力を向上させるかが生きていくでポイントになってきますが、
情報が多すぎて混乱するようなら、一つだけにしぼるのも重要になってきますから。
態々ご返信して下さってありがとうございます。
ホセ・シルバさんという方を存じませんが、お名前から察するにユダヤ系の方でしょうか?
もしそうであるなら、ユダヤ人の知恵の深さはこの世界を混乱に貶める事も、幸福に生きていく為に必要な事にも使えるのでしょうね。
仰る様に情報過多な時代ですから混乱するのも無理はないですけど、「消費増税=生活が更に苦しくなる」という思い込みを手離さない限り、負のスパイラルに落ちていくだけです。
物事に混乱が生じたら原点に帰るって事が大事ですね。
こんにちは!そうですね。
そして「不必要な分野」の悪あがきによっておかしな事が続いていますよね。
早くここだけは乗り越えたいものです。