9月25日に、愛知県から「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会の中間報告」がでました。
ネットの時代はありがたいことに、ネットで誰でも読めます。
そして、読ませて頂いた所、またまた驚くことが沢山あったので記事書きます。
一次情報に当たれるのはジャーナリストだけではありません。
8月1日から行われているあいちトリエンナーレの騒動を受けて、愛知県では検証委員会を設置し会議を重ねてきました。
その中間報告が9月25日に発表されました。
ほんの少し前の時代なら、このような情報は新聞社などの大手マスメディアだけに配られ、その情報がテレビや新聞を通じて報告されていたのですが、この段階で情報が歪曲されるということが多々起きていました。
しかしながら、現代は誰でもその情報が見れるように時代が変化しております。
今回の報告書もクリック一つ→(https://www.pref.aichi.jp/uploaded/life/256626_865255_misc.pdf)で手に入れられてしまいます。
大変便利になりって庶民にとっては有難いことです。
しかしながら、こういう事はジャーナリズムを本業にしている方にとっては痛手となる部分があります。なぜなら彼らの存在意義は、希少性の高い情報を手に入れられる特別な環境があったからこそ成り立っている部分が大きかったからです。
いわゆる日本のジャーナリズムがおかしくなっているように見える要因の一つにはこのような変化があります。ジャーナリストといえ単に希少性の高い情報を持っているだけでは今は成り立ちにくなっています。本来、事実を見極め、問題や要点を整理し伝える事ができる人でなければ、ジャーナリストと言えないと思うのですが、情報に制限があったからこそ、変なジャーナリストが沢山生まれてしまい、それが今どんどん明るみになっているからこそ、おかしくなっているように見えます。
朝日新聞自ら言ってますが↓これ↓
ジャーナリズムの、これは産業仮説的な定義ですけれども、ジャーナリズムとは、「報道人(ジャーナリスト)が報道機関(ニュースメディア)を通してする、報道という仕事」であると。これは報道が随分重なっているから、実は定義のようでちゃんとした定義にはなっていないんです。
しかし、ここに全部問題があるわけです。つまり、報道人が今ちゃんとした報道人であるかどうか、それから、報道機関が本当にその報道機関たる役割をちゃんと果たしているか、そして、報道という仕事をちゃんと行っているかどうかという、そのあたりを問題にしたいと思っているわけです。
私から言わせれば、希少性のある情報が取れると言う状況にかまけて、ちゃんとした報道をせず、その役割を果たしてこなかったのは朝日新聞であると思いますし、また現在の朝日新聞離れは、ツケが今起きているだけだと思います。
事実に即したきちんとした報道をしてくれるのならば、ここまで報道の地位が下がることもなかったでしょう。
また先に掲出した朝日新聞のシンポジウムで立花隆氏は、プレスの本質は「権力のチェック機構」と仰っており、「三権(司法、行政、立法)から独立した第四の権力(ザ・フォースエステート)が必要であり、それが報道であり報道人(ジャーナリズムでありジャーナリスト)」と説明されておられますが、この第四の権力に三権が飲み込まれたのが、近代日本の現状と言えるのではなかろうかなと思います。
メディアは「権力のチェック機構」という大義名分によって、三権が仮想敵となることは容易に考えられます。また情報というのは対立を煽った方が興味を得やすい一面もあるため、彼らの中で「権力悪」という考えが増大した結果、問題のない情報であってもバイアスがかかった目でしか見られなくなったりしている事は多々あるのではなかろうかと思います。
また「権力悪」に対する思いが強くなればなるほど、「自己を正義」と定義付ける傾向も強くなり、「正義は何をしてもいい」という考えにも発展しやすいです。
実際のところ現在のジャーナリズムの多くは、己の正義に溺れて現実を見失っていると言えます。
しかしながら、情報ビックバンとも言える現在のインタラクティブな情報交換ができる環境が整うまでは、彼らの情報が絶対であり、それを制御することなど誰もできませんでした。ですから、この制御できない独壇場の環境が彼らを腐敗させたとも言えます。
戦後日本は様々なしくみやシステムが腐敗しましたが、何より腐敗しているのはメディアでしょうね。しかしながらメディアが未だ気がついていないのかなとも思ったりします。
改めて「権力とは恐ろしいものだよな」と、権力を監視する側である第四権力である報道には感じざるを得ません。
っていうか……本当は中間報告の中身を書こうと思って書き始めたのですが、あまりに話が逸れてしまったので、この記事はここで終わりにします。
出直して、あいちトリエンナーレの中間報告で分かったことを書き直します。
追記
本題に当たる部分書けましたので、こちらから確認くださいませ。
こっちの本にも今日の話詳しく書いてます。
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