池上さん研究をし始めて、かれこれ2週間。
簡単なはずのことがなぜ分からなくなるのか、ようやく掴めてきました。
政治のしくみを理解する時の主語は……
今回池上さんの本を読んでいて驚いたのですが、基本的な政治のしくみ(民主主義や議会制度など)を説明する際の、主語は「日本」ではないことがほとんどです。
特に章の冒頭における主語は日本ではない事が基本です。
フランスでは、アメリカでは、イギリスでは、といった感じで、この3国が主に主語となって政治のしくみが語られます。
そして、このしくみを覚えることが政治のしくみを覚えることになっていきます。
おかしなことですよね。
海外に教えてもらうまで、日本にはまともな政治のしくみが無かったような印象すら受けますというか…そういう印象操作を重ねるためにこのような本の作りになっているのでしょう。
特に、冒頭の主語を日本にしないのは、冒頭の刷り込みの方が重要である事を池上さんが理解しているからだと思います。
昨日お話ししたフェイクニュース本の印象操作と同じ手法です。
冒頭で論点をずらしておけば、読み手は本質の議論をされていないことにすら気がつきません。
そして、私たちは本質的に知るべき事を端折られて、上っ面の事だけを教えられるからフワフワした感覚でしか政治を理解することができないのだと思います。
以前「中身のない商品を売るキラスピ起業女子の理由」という記事で、なぜ彼女たちの売る商品が中身がなくなってしまうのかということを考察させて頂いたのですが…それと同じ事が起きているなと私は思いました。
あの記事ではこのように説明させて頂いたのですが↓
一般的な商品開発というのは、核になる理由(大義)があって、そこからどのような商品にするのか、どのように売るのかなど、少しずつ肉付けしていって、販売にもっていきます。
しかしながら、スピキラ系の人たちには一番大事なこれがないのですね。
どんな商品を作り、そしてそれをどんな風に売っていくのか考えるのでなく、「イケテル自分を魅せることで、イケテル商品になる」というメソッドしか持ち合せていないから、当然ながら中身がスカスカなんですよ。
それと同じ事が政治を語る上で起きていると思います。
「日本は?」という根幹の部分が分からないまま海外の話ばっかりするから、中身がスカスカの知識になっていくのだと思います。
そしてこのような情報に縛られて、根幹が分からぬままに大人になっていくからこそ、私たちはデラシネになってしまうのだとも思います。
雑学を教養と勘違いさせている
また池上さんの本というのは、教養を身につけるための本という体裁をとっていますが、実はどうでもいい雑学で全編網羅されている事がほとんどです。
たとえばこの本、キホンが分かるとうたってますが、
目次を開けると中身はこんな感じ。
国会議員はどんな仕事をしている?という項目の最初が「国会議員の給料」ですって(-_-;)
何のために存在しているのか、何のために必要なのかが分かるのが先なのに、立法府である理解を促すことが先決なのに、冒頭から「スゴイ金もらってますよ~税金で」みたいな話だけをする。
これで本質なんて理解できるわけがないじゃないですか。
そして、国の根幹となる皇室の話とかになると、非常に曖昧な言い回しに終始するのが特徴です。
写真の本は「池上彰のニュース そうだったのか!! 1 日本人なら知っておきたい「実はみんな知らない日本」」というタイトルの本で、「実はみんなの知らない日本」を教えてあげて教養を高めようという趣旨なのですが……この中身の無さの上に、曖昧な表現の羅列。なんなら「皇室という存在を勘違いさせる為に書いているのではないか?」という疑念さえ湧いてしまいます。
「いわゆる王朝と言っていいのだろうと思います」と書いてますが、世界は日本の今の時代を王朝と見ています。
「初代からの数台は実在しなかった」などとのたまい、少しでも皇室の権威を下げようと画策している様子も伺えます。
そして、このような池上さんの文面を読んでいくと、なぜか読み終わった頃には、「天皇の存在は誇れるものではなく、疑わしいもの」という気持ちになるように情報が設計されているのですよね。
私たちの国の根幹は、皇室であるのに、その皇室の情報は軽視するような言葉が溢れ、また主語になる言葉は海外ばかり。
これじゃ私たちの教養がスカスカになって当然です。
読めば読むほど、池上さんの事が心底嫌いになっていきますが、自分なりに納得できる本を作るために頑張ります。
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