㊍20 消えた地球 私物語~ムーの記憶~

木曜日は「物語の時間で~すよ♪」ということで、私が書いた小説をお届けしています。

この作品は2017年3月頃に書いた作品です。

当時瞑想とかしたりするとこの作品に書いた映像が浮かんでしまいまして……そしてそれが日常生活でも消えない状況になってしまったので、浮かんでしまった映像をそのまま文章化した作品です。

どうぞお楽しみください。

目次を利用すると、今公開されているページを全て確認することができます。

↓目次ページへ↓
目次

 

20 消えた地球

 

一方、大気に引っ張られるように地球に近づいていた彗星だったが、大気の筋がなくなった所で、動きが止まり、そこから彗星はゆっくりと自転をし始めた。

 

「彗星が衛星になった」

 

誰かがそう言った瞬間、船内に初めて安堵の空気が流れ、乗組員の中で歓喜の声が舞い上がった。

 

 

が、一方には灰色の地球姿がある。

 

 

本当にこれで良かったのか、最悪の事態が始まった……と、誰もがそう思ったに違いない。歓喜の声は一瞬で消え去り、船内には再び重い空気が蔓延った。

 

 

灰色の大気に包まれきった地球の内部では、きっとさっき宇宙船で見ていた映像の内容よりもひどいことが起こっているはずだ。

 

生きていてほしいと願う反面、それが如何に酷なことか考えると心が詰まった。

 

しかし、大人たちはすぐにスジャナティらの専門家との船間通信を再開し、地球の状況解析を始めた。

 

私の仕事は心を乱さないことだけだったので、大人たちの邪魔にならないように、クリスタルを胸に当てて地球を見続けていた。

 

 

そんな時だった。

 

私の目の錯覚なのだろうか……。

時折、地球が霞んだように見える。

突然膨らんだ大気のせいでそう見えるのだろうか……。

 

 

いや、そうではなかった。

 

地球は暗闇に時々同化している。

 

灰色が黒になり、また灰色に戻ることを繰り返している。

 

その黒は大気によってではない。どうやら黒く見える瞬間、地球はそこから姿を消しているのだ。

 

 

「お父さん!」

 

私は、振り向き、中央で船間連絡をしていた父を呼ぶ。

 

「よく目を凝らしてみて、不規則的に地球が姿を消しているの」

 

「えっ!なんだって!」

 

「どんなタイミングで起こっているのか分からないんだけど、今見てるだけで三回あった。ほんの一瞬だけ、地球は暗闇に消えて、また戻って来るの」

 

父の眉間にしわが寄った。

「それは、まずい……」

 

そして父はへばりつくように窓に顔を寄せた。

 

「このまま、地球は消えちゃうっていうこと?」

 

「そうじゃない。地球は著しい次元低下を起こしているっていうことだろう……」

 

「どういう意味?」

 

「今回の衝撃と重量の変化、それから生物の意識によって、著しく波動が粗くなったのだろう。すると、同じ宇宙に存在しているのに、可視領域や意識領域に変化が生ずる。つまり、次元が変わるんだ。今までのムーの次元よりも、確実に落ちてしまったから、今……」

 

「お父さん!また、始まりそう」

 

私と父の目の前でまた、地球は一瞬だけ消えた。

 

「どれくらい地球が次元低下を起こしているか分からないが、それを起こしていることに間違いはない。アウワはここで、地球が消えたりする頻度や時間を細かく観察してくれるか?」

 

「分かったわ」

 

私は父の言っていることのほとんどは理解できていなかったが、観察することだけなら問題なくできる。

 

宇宙船に乗ってから、なんの役にも立っていないと思っていたから、この時私は単純に役目を与えられたことが嬉しかった。

 

そして、この発見が役に立っているような気がして嬉しかった。

 

終わり。

 

つづきそうですが……お話はこれで終わりです。

すみません。

私が見てしまった映像はここまでで、これ以上はありません。

つづきが気になる方もいるでしょうが、お許しを!

 

目次を利用すると、今公開されているページを全て確認することができます。

↓目次ページへ↓
目次

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください