㊋ポイントカード戦争が、またもや白熱してるワケ

おはようございます。

火曜日は「変わる、終わる、始まる」です。

この「変わる、終わる、始まる」では、社会全体のトレンド(流行や趨勢・すうせい)に関する情報をお届けしています。

時代によって、インフラが変わり、またこの変化によって人の興味も変わります。

激動の時代と呼ばれる昨今の中で、立ち止まって全体を俯瞰できる情報をお届けしていきたいと思ってます。

また「変わる、終わる、始まる」も月曜日の「今日から使えるマーケティング講座」と同様、お仕事で利用して頂けたら嬉しいなと思っていますので、こちらも朝7時に更新していきます。

こちらも朝のお供として、是非活用してくださいませ♪

 

共通ポイントカードと言えば、Tポイントとポンタでしたが…

先週の記事で、レンタルビデオ店を例題に世の中の変化についてお伝えしました。

㊋時間と場所に縛られない時代だからこそ、気をつけた方がいいこと

2019年10月29日

その時にTSUTAYAのTカードの事に少しだけ触れたのですが、覚えてくださっていますでしょうか。

少し話は逸れるのですが、TSUTAYAが発行していたTカードが、大手企業と提携を結び、至るところでポイント獲得ができるシステムに発展していったのも、かつて多くの人が「レンタルビデオ屋」さんを利用していたからでしょう。

そしてレンタルビデオ屋でビデオをレンタルするためには、身分証明する必要があったからこそ、自然とビッグデータを管理できる環境が与えられたのだとも思います。

ただしこれからは、レンタルビデオ屋を通して会員になる人が激減していくことが見込まれるため、ビッグデータと言えど、年齢格差などの歪みがなどは生じてくることになるでしょう。

誰もが持っている共通ポイントカードの王様と言えば、やはりTSUTAYAのTカードですよね。それからローソンやGEOで使えるポンタが二番手と言えるでしょう。

この2大巨頭を崩すことはできない状況が続いてましたが、この分野に5年ほど前から楽天やドコモ参入し始めて、徐々にシェアを拡大しております。

今更この市場に楽天やドコモが参入してきた背景には、そして近年今更共通ポイント市場が過熱している背景には、レンタルビデオ事業の衰退があるだろうと、私は思っています。

なぜ、レンタル事業が衰退すると、共通ポイント業界において新たな市場獲得合戦が始まるのでしょう。

そのことについて今日はお伝えしますね。

 

どうして共通ポイントで消費者が得するの?のからくり

コンビニ行っても、ファーストフード店に行っても「Tポイントカード(ポンタ)お持ちですか?」と聞かれることって多いですよね。

消費者はただ買い物してカードを出すだけで、なぜかチャリンチャリンとポイント(お金)が溜まっていくシステムって、消費者にとってはありがたいですよね。

ただ、なんでこういう事ができるのか不思議に思ったことないですか?

共通カードを導入することによってお客のメリットが増え、そしてリピーターを増やすことに繋がるとは、よく表向きに言われていることです。

ですが、実はそれだけじゃないです。

ポイントをつけてもらうと同時に、消費者属性がしっかりとした情報収集を企業は行っているんですね。

共通ポイントカードにはそれぞれの個人が紐づけされているので、お店でピっとしてもらうたびに、その紐づけされた購入履歴がどんどんデータとして蓄積されていきます。

ですから共通ポイントカードを導入している企業は、「何を買ったか」「どのくらいの年齢の、どの性別の人が、どの商品を買ったか」「ある商品のリピート率はどのくらいか」などのデータから消費者の動向が正確に把握できるようになります。

つまり、お店でもらえるポイントは、データ提供料の謝礼と言えるんですよね。

まぁこういう事をされるのは嫌だという人もいるでしょうが、世の中持ちつ持たれつなので、目くじらたてることのほどでもないかなと私は思ってます。

とか言っておりますが……そもそも私自身がポイントを集めるのがものすごく苦手なので、普通に使ってて勝手にたまるものしか全然利用しないんですね。それに、私はTSUTAYA派じゃないのでTカード自体持ってないんですよ( ;∀;)それでも、そんな私でもポンタカードは持っているのですが(レンタルビデオはGEOを利用していたため)、ローソンでポンタカードを出したことはないです( ;∀;)

なぜって…それは…単純に面倒臭いんですよね…出すのが。

 

共通ポイントは、顧客データの利用が基本で運営されてます。

まぁ、私の話はさておきまして、このように市場調査で多用されている共通ポイントカードのビッグデータなのですが、これの運用の肝は、消費者の個人情報を持ち合わせていることです。

レンタルビデオ店事業の場合は、顧客が必ずビデオを返すという前提で商売が成り立っているため、もしもに備えて相手の「名前、住所、電話番号、性別、年齢、職業」を聞いておく必要性がありますし、なりすましを防ぐために身分証明書の確認もされます。

自分の個人情報を提出することに否定的な感情を持ち合わせるのが「人の普通」だと思いますが、レンタルビデオ店の事業性を考えれば当たり前のことなので、誰もこの確認に批判を持ち合わせないですよね。

しかしながら、ここまで顧客の情報をすんなり聞き出せる事業体ってあまりないのですよ。だから、レンタルビデオ店カードがここまでの大事業になったんですよね。

例えば、会員登録しなければ買えないファーストフード店とかコンビニやスーパーって、もうそれだけで、基本面倒臭いし嫌じゃないですか。しかも、初めて購入する際には、身分証明も求められるとなったら、そこじゃない場所で買いますよね。

ですから、利用するタイミングで顧客情報をしっかり把握できる事業体って、実はなかなかないのですよ。

つまり、レンタルビデオ店の会員カードが共通ポイントカードの走りになっていったその背景には、何より顧客のしっかりとした情報を持っていたからなんです。

でも、先週の記事で書かせていた通り、これからどんどんレンタルビデオ屋を利用する人が減っていきます。それによって一番の大打撃は10代・20代などの若者のデータが取れなくなることです。

その予見があったからこそ、楽天は2014年に、ドコモは2015年から共通ポイントカードに力を入れ始めたのだと思います。

そして、楽天とドコモも、レンタルビデオ店と同様のいやそれ以上の顧客データを持っているからこそ、共通ポイントカード事業が行えるんですよね。

ということで、ただただ消費者に便利でお得と言われる背景にはこのようなビジネスのカラクリがあるわけですが、まぁそれで消費者にも使い勝手の良い状況が生まれるのならWinWinで良いと思います。

とはいえ、Tカードやポンタの独占状態だったビックデータ市場は、これから5年後、10年後となると、その王者が変わることになると思われます。

それは、楽天になるのかDoCoMoとなるかどちらかというのが、凡そ推測されますが、ひょっとして外資の参入もあるかもしれませんね。

ですが、ここに関して外資が参入し、市場を奪われることだけは避けたいので、楽天&DoCoMoで頑張ってほしいと思います。そのために若者に気に入られる企業として頑張ってほしいなと思ってます。

 

 

ということで、今日のお話は以上です。

ちなみに来週は「変わってるよ!社会と家庭との距離」と題してお届けしたいと思います。

それでは来週火曜日の7時にまたお会いしましょう♪

 

それから「変わる、終わる、始まる」の過去記事が読みたい場合は、TOPの「曜日企画」→「㊋変わる、終わる、始まる」を押して下さい。

今までの過去記事が見れます。

 

それでは今日も張り切って働きましょう♪

 

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8 件のコメント

  • Tポイントカードの仕組みについてのわかりやすい説明をありがとうございます。
    先日、病院の処方箋を持ってある薬局に行った時に「Tポイントカードお持ちですか?」と聞かれました。
    その時はこんなところでもポイントを溜めたり使えたりするんだと思ったのですが、よく考えたら病歴のデータを集めているということですね。

    記事でも書かれていたとおり、Tポイントカードは作る時に身分証明書で本人確認もしているわけですから、このカードを使用している人物がどんな買い物をしたかだけでなく、どんな病気をしたかもデータを収集した側にはわかるわけなんですね。
    Tポイントカードを出す場所も考えないといけないと改めて思いました。

    • おはようございます。
      私個人の見解から言えば、日本企業が発行しているポイントカードは割合安心なので、カードを出すのが面倒でなければ、積極的にポイントを溜めて大丈夫だと思いますよ。
      また、データ収集という観点で言えば、FBなどのSNSも含めてあらゆる事で私たちの言動は収集される社会になっています。
      そこに恐怖を覚える方も沢山おられるでしょうが、何事もそれをする人たちの民度によって変わってくるものですから、社会全体の民度が上がれば有益に、下がれば不利益になるだけのことだと思います。
      また、そういう観点で一番危険なのは、Huaweiやtiktokなどの中国企業傘下の端末やアプリを使うことじゃないかなと思います。

      それではこれからも宜しくお願い致します。

  • 関連質問させていただきます。
    tiktokやoppoが中国だと調べれば分かるのですが、
    Shutterstockはニューヨーク本社なのに、
    ウェブ広告が韓国語で表示されます。
    韓国企業が自国を通すことで収益を上げようとしてるのでしょうか?

    • こんにちは。

      実は私Shutterstockを知りませんでして、頂いたコメントで初めて知りました。
      無知でごめんなさい。
      そのためどのような理由でそうなっているのか、私にもさっぱり分からず……これからShutterstockについても意識しておくようにします。

      それではこれからも宜しくお願い致します。

  • こんにちは。
    ポイントカード、なるほど〜!!
    そういう仕組みだったのですね!

    Huaweiやtiktokも恐くて使いたくないですが
    私はライン(メッセージ送信に使用していますが 汗)が恐くて
    それに変わる日本初のアプリが開発されたらいいのにと願っています。
    もちろんラインペイは絶対に使いません。

    • こんにちは。

      ラインとかの情報取り扱いに慎重にならなくてはいけないのは、主に安全保障や外交にかかわっている人や議員さん、それから経済の上層部じゃないかなと思います。
      水面下の情報が抜かれますからね。
      庶民の情報はあまり関係ないかなとは思いますが、本当にLINEに変わる日本純正アプリは早く登場してほしいものです。

      ちなみに、QRコード決裁関連のものは、セキュリティを信用していないので、ラインペイに拘わらず全部使わないようにしています。
      また、QRコード決裁が盛んなのは中韓などですが、QRコードを開発したのは日本人なんですよ。
      それから電子マネー系であればスイカなどの交通系ICカードのセキュリティが高いとのことなので、私はそっちだけ使うようにしています。

      それではこれからも宜しくお願い致します。

  • Shutterstockの件、ありがとうございます。お手数おかけしました。
    因みに小耳に挟んだんですが、tiktokは女子中高生に人気があったようですが、
    最近おっさんのスケベパワーに押されて、駆逐されているみたいですね。
    そりゃ際どい動画を貼り付けりゃ、スケベなおっさんは喜んで入っていきますよ。
    中国さんも日本のおっさんのスケベパワーを甘く見ましたね。
    たまにはおっさんも役に立つんだなぁとホッこりしました。

    • いえいえとんでもないです。
      存じ上げずこちらこそ申し訳無いです。
      tiktokそんな事になってたんですかwwwwwww
      どんな形であれ駆逐できているのは良いことです。
      ホント日本のエロさはいろんあ所で功を奏すことがありますよねwwwww

      これからも宜しくお願い致します☆

  • takehisayuriko へ返信する コメントをキャンセル

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