㊋令和キッズは、さかなクンが量産される?

天才が育成される社会環境の変化を考察する

ということで、ようやく本題です。

サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」では、毎週驚くべきほどの知識を持ち合せた子供の博士ちゃんが登場し、時代が変わってきたなと思わされることが続いています。

私はこの変化は、社会環境の変化が大きいだろうと常々思っているので、これを解説していきますね。

 

まず、このような子供が増えてきた理由の一番にあるのは、世の中が平和になり、日本が豊かになった現れであると私は考えます。

たとえば戦時(80年前)の頃であったのならば、才能を伸ばす余裕など日本にはありません。

誰もが「お国のために」と命を犠牲にしてでも戦って、次の命に託すしか他ありませんでした。

ですから、このような天才の才能を見つけ伸ばす余裕など、我国にはなかったでしょう。

また敗戦(75年前)してからの日本にもやっぱりそんな余裕はありませんでした。

とにもかくにも国を復興させ、経済的に豊かになることが第一のことでしたから、自分のやりたいことを職業にするなんて悠長なことを言うなど、社会的に許される雰囲気ではなかったでしょう。

私たち世代(団塊ジュニア・ロスジェネ世代・50年~40年前)が生まれた頃には、そんな時代は先に産まれた人たちの努力で過ぎ去っていたものの、社会には別の縛りが生まれていました。

それは画一化です。

同世代の人たちなら分かって頂ける感覚であると思いますが、あの頃の日本は今よりももっと学歴志向が強く、偏差値の高い学校に行き、大手の会社に勤めたら一生安泰だと言われる神話が蔓延っていました。

そのため誰も彼もがその道を歩むのが善とされ、道に外れたのならならず者とされるような恐怖感が蔓延っていました。

ちなみにさかなクンはこの時代に生まれた人(現在45歳)です。

 

しかし、この時代に生まれた団塊ジュニアと呼ばれる世代の人々は、みなこぞって就職氷河期に遭遇します。熾烈な受験戦争を勝ち抜いた挙げ句、待っていたのは就職できない残念な結果でした。

そして、この時期から徐々に、画一化された幻想の成功フォーマットは失われ、生き方としての多様性が生まれ始めたんじゃないのかなぁと、私個人は思ってます。

しかしながら、まだその頃はIT環境が今のように発展してはいなかったので、有名になって成功するためにはメディアに認めてもらう必要があり、メディアに認めてもらう環境になるのは、アイドル・モデル・役者といった芸能系の道しかありませんでした。

しかし、ネットの時代が深まると有名になる方法も多様化します。またネット時代が始まると供に、テレビの制作も少しずつですが変化が起きます。

それはネットの影響などで収益が減りテレビ局の制作費が少なくなったことBPOの関係で素人をイジル番組が作りにくくなったことが大きいと私は考えています。

そして「行列のできる法律相談所」や「ほんまでっかTV」のように専門家がタレント化していく番組が増えていきます。

さらにSNS時代(10年ほど前)に突入すると、その傾向が顕著になっていき、「有名人=タレント・芸能人」という図式はどんどんと失われ、得意の専門分野を持ち合せている人であれば、誰でもそのチャンスがあると言える状況に変化しました。

このような社会環境の変化があるから、「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」のような番組も生まれてきているのだと思います。

また、このような博識の子供が量産されている理由には、やはりネットの力と経済の豊かさは大きいだろうとも思います。

昔はたった一つの情報を得るのに苦労していたものですが、今の時代は、興味を持ったものがあれば、すぐにネットで検索し詳しい情報を得ることができ、そこからさらに探求することが可能です。

そして、経済的に豊かになった日本にはありとあらゆるものが国内にあるので、興味をもったものを気軽に手に入れることができます。

たとえば調味料一つ取っても20年前だったら、クミンやピンクペッパーなど買うのも一苦労でした。しかし、今はカルディや富沢商店や北野エースや成城石井に行けば気軽な値段で買えます。お近くにこのような店舗がない場合でも、ネットで注文すれば手に入れることができます。

また、交通の便も格段に良くなっているので、行きたい場所にも気軽にいけます。

こういう気軽さや手軽さのある環境だからこそ、探求したいものをとことん探求しやすくなっているんですよね。

それもあって、番組に出演してくる博士ちゃんが生まれてきているのだろうし、この傾向はますます強まるだろうなと思います。

ほんの少し前、子供時代に有名になるのは芸能人かスポーツ選手しかありませんでしたが、ここからは元気に前向きにヲタクを極めた子供たちの方が人気を博し、有名になっていくんじゃないのかなぁなんて思ってます。

これは良い傾向だなと個人的には思ってます。

また、私たちも同じように「博士ちゃん」になれる環境の中に生きていることを自覚して、興味をもったものがあればとことん探求して極めていきたいですね。

 

ということで、今日のお話はここまで!

 

 

それでは来週火曜日の7時にまたお会いしましょう♪

 

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2 件のコメント

  • いつも楽しく拝見しております。

    今回の記事を見て真っ先に思い浮かんだのは、藤井聡太さんのことでした。

    さかなクンも、藤井聡太さんも、お母様が「子供の興味心を邪魔せず、応援する」という育て方を徹底されていたとお聞きします。
    さかなクンも藤井聡太さんも、お母様がその特性を悪く捉えていたとしたら、「協調性のない子」というレッテルを貼られかねなかったと思うし、そうなるとどちらも息苦しい人生を送っていたと思うのですが、
    お母様の子供への信頼や尊重があったからこそ、その特性を長所として開花できたのでしょうね(*^^*)

    これからの時代は、個人個人がそれぞれの得意分野を伸ばし、それを活かして社会に役立つ時代なのでしょうね。
    そして、個人個人という枠組み以外でも、国と国どうしも、それぞれ得意な面を伸ばして交流するような時代になるのかなあと感じております。

    私もそんな時代を支えるべく、自分の特性を長所として活かしたいなあと思いました(^。^)

    • こんにちは。

      本当にお母さんの影響は大きいですよね。
      私たち世代の多くは、社会に合わせる事が大事と教えられた結果、結構な具合でアダルトチルドレンを発症する大人が多いです。
      そういう中、子供の興味を尊重した子育ての中で育まれたさかなクンは奇跡ですよね。

      道理は一つなのだなと思わされますが、その道理に則して行動できるようになるためには、平和と豊かさは必要です。
      平和で豊かな国の中で、多くの才能が育まれるようになると良いですよね。

      それではこれからも宜しくお願い致します。

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