㊋実は終ってる!年功序列という考え方とその社会。

おはようございます。
火曜日は「変わる、終わる、始まる」です。

この「変わる、終わる、始まる」では、社会全体のトレンド(流行や趨勢・すうせい)に関する情報をお届けしています。

時代によって、インフラが変わり、またこの変化によって人の興味も変わります。

激動の時代と呼ばれる昨今の中で、立ち止まって全体を俯瞰できる情報をお届けしようと更新しています。

是非活用してくださいませ♪

 

年功序列が当り前の時代の方が、本当は異常だった?

昭和に生まれた人(現在の30代後半以上の人)が生きてきた社会環境はというのは、とにもかくにも年齢差による上下関係がはっきりとした時代だったと思います。

この無意味な上下関係や差別意識に辟易していた人は沢山いることでしょう。

ですが、既にその時代は終わっています。

ただし「終わった」と言ってもそれは、昨今よく聞かれる「実力主義」といった形の欧米型の下克上主義とは違いまして、「日本ならではの公平主義、能力尊重主義が復活している」と言えば良いのでしょうか…。

互いの能力を尊重し、褒め称え、そして互いの能力を発揮しやすい環境に今、移行しているように私は感じていますので、今日の記事ではそこら辺のことを伝えていきたいと思います。

 

変化の兆しはバラエティ番組で見られます。

テレビの報道に関しては常日頃から批判しかしていない私ですが、バラエティ番組についてはそうではありません。

なぜなら、バラエティ番組ほど世相を現わすものはないと私は思っているからです。

バラエティ番組の構成や企画、番組作りを見ていくだけで、今の世論が持ち合せている興味や方向性、そしてその共感具合が容易に測れます。

たとえば、現在当り前になっている「日本再発掘系」のバラエティ番組ですが、ここからも世論の変化はみられます。

というのも、このような番組傾向は、10年前には見られなかったものだからです………ではなぜそれが10年前に急に現れて、この10年の間に定番として定着したのか……ここに世論変化があるのです。

 

では10年前にどんな世論変化があったのか?

 

それは、東日本大震災です。

この影響がとにもかくにも大きいと言えると思います。そして…あの未曾有の事態を受けて、ようやく人々の気持ちが日本に向かいだしたのです。

 

また、そういう世論の空気があったからこそ、日本と向き合う番組が人気になり、さらに視聴率が良いから後追いする番組も増え今に至ります。

 

それではどうしてバラエティ番組だけが世相を現わすかというと…テレビ番組の中でもバラエティ番組は、思想の前置きがなくただただ純粋に視聴率に一番左右されるカテゴリーだからです。

ですからバラエティ番組こそが、視聴者の興味に迎合する形で作られるケースが多く(視聴者の求めるものを形にするケースが多く)、だからこそ人気のバラエティ番組の傾向さえ押えておきさえすれば、世論の傾向はある程度読み取れるものなのです。

 

そして、ここ数年人気バラエティ番組の一つであるプレバトや…

【令和】万葉集とプレバト!!

2019年4月6日

博士ちゃんや…

㊋令和キッズは、さかなクンが量産される?

2020年8月18日

世界!ニッポン行きたい人応援団を見ていると、

㊋武漢ウイルスによって変わる…テレビの制作事情

2020年3月31日

 

そもそも日本人が持ち合せていた公平さや能力尊重主義が存分に現れているように思えて仕方なく、そしてこういった番組が人気番組になっていることこそが、現在の日本の主流世論を反映しているようにしか思えないのです。

 

日本の秩序はそもそも年功序列ではなく、才能重視です。

プレバトや博士ちゃんを見ていると、少なくとも私は時代の変化を大きく感じます。

というのも、私が若かりし頃の時代においては、こういう年齢に関係なく才能だけで対等に会話するということはなかったはずだと思うからです。

だからこそ、若者は反抗しロックな生き方を模索せざるを得ませんでしたが、そういう事の方が日本の歴史においては少なかった(明治~平成における150年に限られた話)ように思うのです。

というのも、江戸幕末に生まれた吉田松陰は、9歳で明倫館の兵学師範に就任し、お殿様に講義するようにもなったのですが、こういう事例ってこれだけが特別なのではなく、歴史を紐解くとちょいちょい現れる「日本の歴史あるある」なんです。

たとえば、大村益次郎が宇和島藩のお殿様に蒸気船を作りたいと頼まれて、「器用な人がいれば作れますよ」って言って、提灯屋の紙張職人嘉蔵(後の前原巧山)と一緒に蒸気船を作り始めのもその一つ。ちなみにお殿様に蒸気船が頼まれた当時の大村益次郎の職業は医者です。医者なら英語が読めるだろうとお殿様に頼まれて、蒸気船の設計図を読み解いていき、そして彼は近代日本の軍制建設を指導する立場になっていきました。

現代では、あれもこれもおとぎ話というか…アニメの世界みたいな事が、たった150年前までの日本には沢山起きていたのです。

そして、それと似たような事がいよいよ今の日本で起き始めていると私は感じています。

だからこそ、年功序列に縛られない才能主義を良しとする風潮が、日本のバラエティ番組のあちらこちらで見られるのだろうと、私は思っています。

私たちは、日本の歴史と文化からみて、かなり逸脱した希有な時代に生きているので、そもそもの日本人としての感覚がなんなのか分からなくなりがちですが…そもそもの日本というのは、実力主義というより、才能を尊重し育てる文化なのだと思います。

もともと日本人が大事にしていたのは、それぞれの才能とそこに対するひたむきさ。またどんなに能力が低かろうとも、そのひたむきささえあれば、いずれ才能は花開くと信じて、誰もがそこに愛情を注ぎ育てていたのではないかと思うし、これこそが日本らしさじゃないかなと思う今日この頃です。

そしてようやく日本は明治の頃から始まってしまった激しい年功序列の時代を終えて、年齢関係なく対等に付き合える公平感を取り戻しつつあるのではないかと思うのです。

 

 

ということで、今日のお話はここまで!

 

 

それでは来週火曜日の7時にまたお会いしましょう♪

 

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2 件のコメント

  • こんにちは。

    漫画「ハイキュー!!」に出てくるセリフに「才能は開花させるもの。センスは磨くもの」という言葉があり、大好きな言葉の一つです。
    この漫画は、バレーボールあるある満載の漫画であると同時に、人生に措いての教訓にもなり得るセリフが随所に出て来るので、そこが気に入ってます(作者の笑いのセンスも好きです)。
    もし興味持たれましたら読んでみてください。

    • こんにちは。
      漫画教えてくださりありがとうございます。
      その言葉…私が東京に住んでいた頃によく通っていたワインバーでもよく言われてました。
      懐かしい時間を思い出しました。
      ありがとうございます。

      これからも宜しくお願い致します。

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