㊋サブスク流行で、サブスク倒産も増えるかも!?

おはようございます。

火曜日は「変わる、終わる、始まる」です。

この「変わる、終わる、始まる」では、社会全体のトレンド(流行や趨勢・すうせい)に関する情報をお届けしています。

時代によって、インフラが変わり、またこの変化によって人の興味も変わります。

激動の時代と呼ばれる昨今の中で、立ち止まって全体を俯瞰できる情報をお届けしていきたいと思ってます。

また「変わる、終わる、始まる」も月曜日の「今日から使えるマーケティング講座」と同様、お仕事で利用して頂けたら嬉しいなと思っていますので、こちらも朝7時に更新していきます。

こちらも朝のお供として、是非活用してくださいませ♪

サブスクリプションって何ですか?

昨年(令和元年、2019年)は、サブスクリプション事業が一気に広がった年だったと思いますが、中にはサブスクリプションという言葉を今日初めて知ったという方もいらっしゃると思うので、まずは用語の説明から。

サブスクリプションとは?

サブスクリプション方式(サブスクリプションほうしき)はビジネスモデルの1つ。

利用者はモノを買い取るのではなく、モノの利用権を借りて利用した期間に応じて料金を支払う方式。コンピュータのソフトウェアの利用形態として採用されることも多い。

wiki先生で確認すると、このような説明になるのですが、超ざっくり言いますと「定額制」のビジネスモデルです。

「契約して定額の料金を支払うと、一定期間さまざまなサービスを利用できる仕組み」のこと。

「一回だけ決済して終わり」ではなく、継続的に課金されるタイプのサービスのことをサブスクリプションと呼びます。

このサービス形態は昔からありますが、ネット環境の進化によってサブスクリプションという言葉が浸透するようになりました。

ということで、サブスクリプションという言葉が浸透していった経緯なるものをここから説明していきます。

昔はパソコンで使うOffice(word、Excel、PowerPointなど)のようなソフト(現在はアプリと呼びます)は、CDRからコンピューターに取り込む形式しかなく、利用者は「ソフトを買う」選択肢しか用意されていなかったのですが、ネット環境の進化によって、かれこれ10年くらい前からダウンロードでそれが対応できるようになり、それまでのようにソフトの現物買う必要性は薄れるようになりました。

そこからさらにこの10年で、ネットのオンラインの環境が充実してきたことによって、ソフト(アプリ)が常に更新できる状態になりました。またこの10年の間で、ソフトはアプリと呼ばれるように変わりました。

そして「ソフトを買う」のではなく「月額制でアプリを利用する」形に変化するようになりまして、この行為がサブスクリプションと呼ばれるようになった始まりだと私は記憶しています。

とはいえ元々モバイル系のサービスは月額制のものが沢山ありまして、たとえば着メロとか着うたとかも、月額1000円で取り放題とか、300円で5曲とか。それから占いサイトやゲームサイトやファンサイトなどなど、月額制のものは数え切れない程沢山あったのですが、ソフトがアプリと呼ばれるようになり、それが浸透するまでは、サブスクリプションという言葉は世の中に流通されていませんでした。

逆にソフトがアプリに呼び名が変わるに連れて、またアプリを月額制で利用するようになってから、サブスクリプションという言葉が浸透していったように思います。

つまり、サブスクリプションというと、全く新しいサービスのように思われるかもしれませんが、実はそうではないのです。

「今まで月額制ビジネスとか定額制ビジネスとか呼ばれていたものが、サブスクリプション呼ばれるようになった」と解釈して頂いて問題ないと思います。

ただ、新しい用語とそれに伴う流行感って、毎度恐ろしいなと思っておりまして……、それについて今日は書こうと思います。

 

一気に浸透したサブスクリプション

先ほども申し上げた通り、サブスク(サブスクリプション)って新しいようで実は昔から普通に日本に存在しているビジネスモデルなんです。

たとえば、新聞もビジネスモデルとしてはサブスクなんですよ(笑)

だって、契約したら解約するまで毎日勝手に新聞が届けられるでしょ?そして、契約者は毎月届けてくれる小売店にお金を払うでしょ。

こういう風に世の中を見回してみると、実は私たちの生活の中にサブスクって沢山あるんですよ。

ただ、ここ最近のサブスクは、ファッションレンタルの「エアークローゼット」に代表されるようにレンタル概念が強くなっていると思います。

エアークローゼット

「所有から利用」への変化と言えば良いのでしょうか。

確かにこの概念は新しいですし、これからの時代を代表する考えになると思いますが、この概念は「サブスクというビジネスモデルでしか運用できないか?」と言えばそうではありません。

でも「所有から利用」などの新しい概念で運用されている事業の多くがサブスクで運用しています。その上、エアークローゼットに代表されるような、今までの定額制の概念にはなかった事業が成功しているため、それに焦った企業の多くがとにもかくにも「サブスクに必死」になっている様子が伺えるのですが「こういう時こそ冷静に!」って私は思ってしまいます。

 

流行った時は、既に後参入

昨年はサブスク元年とも呼ばれていたそうで、あの流行語大賞にもサブスクがノミネートされました。

こういう状況になると、猫も杓子もそのビジネスモデルに参入しようとする形が生まれやすいのですが……

私が大好きなSカーブ曲線で言うと……このサブスクブーム既に参入時期終わってるとも言えるんですよね。

事業で参入して美味しい思いができるのは、成長前期の半ばまでで、上記の図で16%とされている辺りまでです。

そして、今やすでに猫も杓子も「サブスク!サブスク!」ってなっていますから、この成長前期の半ばはとっくに超えていると言えます。

しかしながら、このタイミングに入って世の中には流行感が生まれるので、その流行を取り込まなきゃと言う雰囲気も同時に生まれるのですが、こういうタイミングで無理に参入しても空回りになりがちなので、気をつけた方が良いと思います。

かれこれ2年半前(2017年終わり頃)に、ビットコインを中心とした仮想通貨ブームが起きて、これまた猫も杓子もと言った感じで仮想通貨に飛びついていった人たちがいましたが、哀れな結果になったのは皆様ご存じかと思います。

それと同じなんです。

去年はトヨタなどの大企業の参入もありサブスク元年と言われましたが、去年サービスをリリースしている会社はその何年も前から計画しているのが普通だと思います。

今から焦ってその流行に飛び込んで行く場合、既に運用している会社と比べて付け焼き刃なサービスになってしまうことだって考えられますし、定額制には定額制のデメリットももちろん存在しています。

ですが、それがトレンドとなっている時、世の中はそのデメリットを見失いやすくなります。

また繰り返しになりますが、そもそも定額制のサービスというのは、昨今新たに生まれた新しいビジネスモデルでもありません。

ですから、本当に自分の事業にとって必要だと思うものなら、既に導入されているはずなのではないかなと思うところがあります。しかし導入されてこなかったということは、その企業においては特段必要を感じていなかったということにもなるのではないのかなと思います。

向こう見ずなサブスク参入によって、事業が空転し、赤字が嵩み倒産ということだって考えられるのに、流行となると自分たちだけが遅れていくという焦燥感からそこに気がつけなくなるから、本当に注意が必要だと思います。

また焦りを感じている企業ほど「サブスクでCRMの強化を図ろうとしているのではなかろうか」と私は邪推しているのですが、サブスクでCRMを強化しようとすることは、流行に乗っているように見せかけて、市場に逆行することになるので、本当に気をつけた方がよいなと思ってます。

↓CRMって何?と思った方はこちらを読んでね↓

【真逆の変化①】時代はクローズからオープンへ!

2019年9月16日

 

ここから数年メディアもこぞって、サブスクビジネスを盛り上げることになると思いますが、その流行に囚われず自分にあった(企業にあった)ビジネスモデルで勝負していいきたいですね。

 

 

ということで、今日の話はここまでです☆

 

それでは来週火曜日の7時にまたお会いしましょう♪

 

それから「変わる、終わる、始まる」の過去記事が読みたい場合は、TOPの「曜日企画」→「㊋変わる、終わる、始まる」を押して下さい。

今までの過去記事が見れます。

 

それでは今日も張り切って働きましょう♪

2 件のコメント

  • 真の成功者は「見えない世界(潜像界)が先に動く」ということを理解してると思います。

    見える世界が頂点に達しているということは
    見えない世界は既に下降状態にあるのですから。

    バブルで生き残った人達も
    そういう真理を理解してたからだと思います。

    • おはようございます。
      仰る通りですね。
      話はそれますが、頂いたコメントをお読みして映画「帝都物語」の冒頭を思い出しました。
      昔から日本人は当り前に先に見えない世界があることを理解していたはずなのに、それをすっかり忘れてしまった人が多いですよね。
      それではこれからも宜しくお願い致します。

  • shoichi_h へ返信する コメントをキャンセル

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