【御蔵島vs三宅島?】罪人が神になった島

私は旅先で郷土資料館に足を運ぶことがちょいちょいあるのですが、先日旅してきた御蔵島の郷土資料館ほど面白い企画展を行っていた資料館はなかったです。

それくらいその企画展は、ホントこれだけはみんなに見てほしい!知ってほしいって思う内容なのだけれども、

御蔵島は東京都にあるとはいえ、なかなか足を運ぶことが難しい島です。

なので、私が変わってお届けします!

 

御蔵島は、伊豆諸島です。

本題の前に、ちょっと補足説明を……それは御蔵島がどこにあるのかということ。

島好きの私は結構島に詳しくなっていて、そんな私にとって御蔵島は結構有名な島の一つだったのですが……それは島マニアだからという事に今さら気がつきました(^^;)

 

ぶっちゃけ御蔵島の認知度って、自分の想像以上に低かったです。

御蔵島から帰った次の日、前の会社の人に沢山会ったのですが、一同に「御蔵島ってどこ?」って聞かれましたし、逆に知ってる人なんて1人もいない状態でした。

御蔵島は東京都なのですが、島好きじゃないとやっぱりスルーされちゃうみたいですね。

 

ということで、御蔵島の企画展の話の前に、御蔵島の位置だけお伝えしておきます。

御蔵島はここ!

三宅島と八丈島の間にあります。

近隣と言える島は、三宅島だけです。

実はこの位置関係、これから話すお話しで結構重要なので覚えておいてくださいね。

では始めましょう。

 

 

罪人が神に変わったその理由は?

私が島に訪れた時、御蔵島の郷土資料館ではこんな企画展が行われていました。

没後三百年・神となった流人・奥山交竹院というタイトルで、島に罪人として流れ着いた奥山交竹院の企画展をしておりました。

罪人が神になったってスゴイですよね。

実際に奥山交竹院は神として祀られ神社もあります。

それが里にある三宝神社です。

この神社には、奥山交竹院と御蔵島の神主である加藤蔵人と、当時江戸に居て二人を助けた桂川甫筑の三人を祀られています。

なぜ三人一緒に祀られているかというと、この三人が協力した活躍によって御蔵島は窮地を脱したので、島では神として祀られています。また、毎年11月10日には三宝神社祭が行われています。

没後300年建っても島の人に忘れられず祀られ続け、そして神事も執り行われているってスゴイですよね。

しかも奥山交竹院は罪人です。

なのにどうして神になったのでしょうか。

その理由をこの企画展を通して一緒に学んでいきましょう。

 

奥山交竹院が罪人になった理由は?

まず最初に気になるのは、奥山交竹院が罪人として島流しにあった理由ですよね。

まずそれをお伝えしますね。

これは、きっと皆さんも知っているある事件がきっかけです。

その事件とは江島生島事件です。

ドラマ大奥でも木村多江さんがこの事件になぞられた役を演じ(ちなみにこのドラマは史実と違うことが結構含まれています。そもそも木村多江さんが演じられた時代の大奥と江島生島事件が起きた時代は全く違います。大奥に起きた大事件ということで無理くり入れ込んだものと思われます。)

また映画大奥では、ずばり江島生島事件が描かれ、仲間由紀恵さんが江島役で主演をされたので、ご存じの方も多いのではないのでしょうか。


※ちなみにこっちは観てないので史実と合っているかどうかは分からないのですが、映画用のフィクションはあるとみておいて良いかなと思います。

さらにちなみにアマゾンプライムに入ってるとこの映画も無料で観れるので、私も早速視聴してみようと思います。

 

とはいえ、大奥を観たこともなく、歴史にも興味がない人にはピンとこないかもしれません。

ですから簡単にではありますが、絵島生島事件について説明しますね。

 

江島生島事件とは、江戸中期に起きた大奥のスキャンダラスな大事件です。

大奥で働く偉い人(江島・女)と歌舞伎役者(生島・男)が遊戯に及び、また江島がその遊戯を楽しむあまり城の門限を守らなかった事から発展した、関係者1400名が処罰された粛正事件です。

そして、奥山交竹院は「江島と生島が遊戯していることを知っていて見逃した」という理由で罪人となり御蔵島へ島流しとなってしまったのです。

 

奥山交竹院はどんな人?

江島生島事件を機に島流しになってしまった奥山交竹院ですが、そもそも彼は、幕府(江戸城)に勤めるお医者様でした。

このような仕事環境もあり、大奥に勤める江島とも仲が良く彼女が家に泊まることもあったそうです。

このように彼女をよく知っている仲なのにもかかわらず、生島との遊戯を諫めることをしなかったと言うことで交竹院は罪人になったとのことです。

いやはや、今の私たちの感覚では「こんなことで罪人に?」としか思えないですが、こんなことで罪人になってしまったのが、奥山交竹院なのです。

そして、彼は御蔵にやってきたのでした。

 

奥山交竹院が神になった理由は?

さてさてそんなこんなで御蔵島に島流しとなった奥山交竹院ですが、罪人にまでなってしまった彼が神と呼ばれるようになったのはどうしてなのでしょう。

ここからようやく本題に入っていきます。

 

実は奥山交竹院がやって来た当時の御蔵島は、とても悩んでいることがありました。

その悩みというのは、三宅島の横暴でした。

さてさて、どうして三宅島が横暴になってしまったのでしょうか。

そのことの始まりは、御蔵島の印鑑を三宅島に貸したことでした。

当時の江戸は、私たちが想像しているよりもきちんとした行政をしていたようで、行政に関する島の承諾などをきちんととっていたようなのです。そしてその承諾の認証が「島の印鑑」でした。

ですから、印鑑と言うのは今も昔もやはり大事なものだったのです。

その大事な印鑑を御蔵島は、なぜ三宅島に渡してしまったのでしょうか。

その理由は、なかなか船が入ることができない御蔵の土地にありました。

御蔵島は、当時も今も着岸しにくい島でして、今でこそ週に最低でも何回かは船が着港できますが、ほんの数十年前までは一ヶ月船が入れないことは「島あるある」で、江戸時代に遡ると半年ほど島に船が着けないなんてこともあったのです。

となると、幕府からきた資料などの承認などが待てど暮らせど押せない事が続きます。幕府からの書類は、三宅島に届け、三宅島が御蔵島に渡すことになっているため、三宅島も頭を悩ませたのかもしれません。

このような状況もあり、三宅島が御蔵島に訪ねます。

「なかなか船が着けないから、印鑑借りて代わりに押しとくよ!!」

と。

そして、御蔵島は三宅島を信用して、島の印鑑を三宅島に預けたのでした。

つまり、行政が円滑に回るようにするための合理的な判断として、預けたのでした。

しかしながら……この後、御蔵島は悲劇に襲われます。

なんと三宅島、御蔵島の印鑑使ってガンガン借金し始めちゃったのです。

そして御蔵島は三宅島が作った借金を返すために働く毎日になってしまったのでした。

 

その窮状を交竹院に打ち明けなんとかしてくれないかと頼んだのが、三宝神社に祀られている「御蔵島の神主・加藤蔵人」であり、御蔵島の要請を受けて江戸で動いてくれたのが桂川甫筑です。

そして、この三人のおかげで、御蔵島は三宅島からの属国支配から抜けることができたのです。

ですから、この三人は今も島で神と崇められ、大切にされているのです。

 

島のぶっちゃけ具合がスゴイ!

御蔵にこんな歴史があったのかなんて、私が全く知らなかったというのもあるのですが、この企画展想像以上に分かり易く、ぶっちゃけのテンションでこの歴史を書いてくれてましてね……それがとっても面白かったのです。

だって、隣島の三宅島とそんな確執の歴史があったとしても、今の日本ってやたらそういうこと茶に濁すでしょ?

この企画展には、そういうのが一切なくて、あった事はあった事として包み隠さず全部話したる!って潔さが、本当に今時なかなかなくて格好良いなと思いました。

もちろん展示としてのクオリティはきちんと保たれてまして、その上で御蔵と三宅の間にあったこと、包み隠さず話しましょう!的なこの感じ。

だから本当に面白かったですし、逆にこれぐらい潔い書き方をしてくれないと、受け手にはピンと来ないことが多いよなとも、思いました。

このような歴史をふまえて、実は御蔵と三宅には、こういう歴史に基づいた人間関係が今も息づいてしまっているようなのですが、それは仕方のないことですよね。

逆に言えば、こういういざこざの原点にあるものは何か?という事を、きちんと発信しなければ、周囲はまず互いの空気感が理解できないし、周囲が理解できていなければ余計にややこしいことになってしまうでしょう。

でも、教えておいてくれれば、それをふまえて周囲も対応することができます。

これって大事な事じゃないかなって思いました。

現在日本は、隣国の韓国や中国や北朝鮮などと色々と揉めておりますが、その揉めごとがどんどんややこしい事になっている理由は、「潔くぶっちゃけた事実の発信」をしていないからだろうなと、この企画展を見て思いました。

外務省こそ、この御蔵島の企画展を見習ってほしいです。

そう本気で思うくらい、御蔵島のこの企画展は面白かったです。

私の文章では、その面白さの半分も伝わらなかったと思うけれども、せめて三宅島と御蔵島には確執があるという事が皆さんに伝わったなら御の字です。

そういった事も我国の歴史の一つですから。

それをふまえてみんなで仲良くしていかなきゃいけないのですから。

知る事って大事ですよね。

ということで、皆さんが御蔵島に直接行って企画展を観るのは色々と大変なので、代わりに私がお届けしました!

 

それではまた☆

 

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