勤勉で、真面目で、協調性もあって、アイディアもある日本人なのに、なかなかデフレから抜け出せず、伸び悩みが続いているのは、ぶっちゃけ霞が関の体質にあるのではなかろうかと思う今日この頃です。
何でも政府のせいにしたがるけれど、それってどうなの?
日本のマスコミは「とにかく安倍政権を倒したい」その一心で動いている人たちが多いので、なんでもかんでも政府のせいにしたがります。
もちろん安倍政権が完璧かと言えば、「そうではない」と私も思うし、それに「政府に落ち度がある」と思う時だって、私にもあります。
ただし、全部じゃないのです。
今時は何でもかんでも一点集中しがちな二元論で片づけたがる傾向がありますが、逆に何でも政府のせいにしていたら、問題解決できないことが増えていくだけなんですよ。
だって日本の政府に、全部を解決するそこまでの力などそもそもないのですし、安倍総理に台風や災害を起こす力だってないのですから。
でも、多くの人が本当の問題に目を向けずに、お門違い甚だしく何でも政府のせいにしてしまうのが今時の思考性。
こんな考えの中にいて、問題が解決するはずもありません。
それに、何でも政府のせいにするような思考性の世論によって、本来政府がやらなくていい仕事を増やしたり、政府が強気に出るべきところで強気に出れない風潮を世論が与えてしまっている事は多々あります。
さらにマスメディアが作り出すプロパガンダで世論が混乱することによって、政府が本当にやるべき仕事に手を付けられない事態を引き起こし、さらに問題を増やすことに繋がってしまうことだってあります。
でも、マスメディアの論調ばかりを聞いていたら、政府以外の問題点なんて、何も分からないですよね。
私も憲政史家の倉山満さんの本を読むまでは、永田町と霞が関のパワーバランスや人間関係、それから立法府と行政の構造がさっぱり分からなかったので何でも政府が悪いという考えで進んでいたんですけれど、
倉山さんの本を幾つか読んだら、ここら辺の事が随分スッキリ分かるようになれました!
そして、ようやく霞が関の持つ力、特に財務省の持つ力の恐ろしさを知ることになりました。
↑永田町と霞が関の関係性を説く本で、一番おススメなのはこの本です。もちろん倉山先生の本です。
さらに、財務省の体質を知れば知る程、これって組織と言うより「宗教」なのではと思うようにもなり、
さらには、宗教化してしまっているからこそ、日本はおかしな場所から脱出できないのではなかろうかと思うようになりました。
前置き長くなりましたが、今日はこのことについて書きます。
日本が変な増税ばかりをするその本質にあるもの
今月から、消費税が増税されて10%になってしまいましたね。
3%から5%へ、そして8%、10%どんどん増税していく安倍政権。
この増税で、政権批判が強くなるのはもちろんのことですが、これは政府の意向と言うよりも、圧倒的に財務省の方針が強く影響しているのです。
政府を叩いたところで、真のフィクサー(財務省)は安泰だからこそ、どんどん日本の財政はおかしなことになっています。
さてさて、それにしてもどうして財務省が増税したがるのでしょうか。
元財務相で数理経済学者の天才高橋洋一先生の本には、その理由がこんな風に書かれていました。
- 減税して景気がよくなると、それだけで税金が増えてしまうから、増税する必要がなくなる。すると、増税してバラまくことで権益を拡大して、天下り先を増やしたい人たちは大いに困る
- 財務省は公務員だから、経済成長してくれなくても安定しているから困らない。むしろデフレの方が快適。さらにデフレの状態で増税をして、ばらまきをして権益を拡大すれば、老後も安泰
まさか「こんな理由で?」と思われる方もいるでしょうが、これがどうも真実なのです。
今一度整理するために、財務省の思惑を超ざっくり言いいますね。
日本が無駄な増税を繰り返している理由は、財務省の権力拡大と自己保身のためです。
東大エリートが揃いも揃った組織が、まさかこんな馬鹿馬鹿しいことを考え、それに国民が付き合わされているとは庶民は思いもしないでしょうが、やっぱりこれが事実なんです。
悲しいでしょ?私だって悲しいですよ。
とはいえ、高橋洋一さんだって元財務相でして、財務省であってもまともなお方というか、財務省だからこその天才だって存在しているのですが、こういう天才は異端児と扱われてしまうのが世の常というもの。
真実を言うとはじかれちゃうし、真実を言う人は煙たがれる構造があるんですよね。
そのため、結局生き残るのは、財務省イズムに身も心も染まった人たちばかり。
そんな人たちが最終的に行き着くところは、省益&自己保身ですから、「国のため国民のため」というのは、単なる言い訳のための大義名分となっていくのでしょう。
だから、財務省の方針に従った所で、ちっとも日本の財政は健全化できないのです。
お金が中心となっているこの世の中で、これは本当に由々しき問題だと思います。
でもこの問題を本質はもっと別の場所にあると私は思ってます。
それを今から書きます。
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今日も歯切れのよい論説、ありがとうございます。
「財務省の体質は宗教」は全くその通りですね。私も財務省のご意見箱には適宜にクレームさせていただいてます。
天下りが目的なのは明白なのですが、福井・白河総裁時代の日本銀行も手を貸してる部分が大きいですね。
ハマコーさんじゃない方の浜田宏一さんが、「日銀子会社である短資銀行の権益を強化するため」と仰っていましたので、同じ穴のムジナだったんですね。(黒田さんは信用しても良いらしいです)
財務省は他の省庁の官僚達からも嫌われています。
私は仕事の関係で、環境省のCO2削減補助金を取らせて頂いたのですが、担当の官僚の方が一般企業の立場を慮り、
補助事業に関わる経費を何とかしようと努力して下さいました。それを財務省はごとく無駄にしました。
その方の無念さ申しわけ無いと言う思いが非常に伝わって、(一部を除いて)日本の官僚が国民のために
日本を良くしたいと思う気持ちが十分わかりました。官僚・公務員は基本真面目で仕事に関して真摯です。
その方とのやりとりで発信されたメールの時間は深夜1時がザラでした。(安倍さん、どこが働き方改革やねん)
だから、ファーストリテイリングの柳井正の「公務員を半分にしろ」発言は許せないどころか、
市中引き回しの上磔の刑に処したい気分です。(本人は馬鹿を晒してるのに気がついていないでしょうね)
話を戻しますが、財務省の御用学者も同罪ですね。
こちらも泊を付けるために間違った経済学を垂れ流しているのですから。
浜田宏一先生は「金融政策だけではだめだった。私の間違いだった。」と立派に責任を取られました。
個人的には金融政策は財政政策の中の一部で土台になるものだから大局的には間違ってないと思いますが、男の中の漢です。財務省も御用学者も不勉強な政治屋も浜田宏一先生の爪の垢でも煎じて飲にでいただきたいです。
こんにちは!
私も全くもって同じ見解です。
浜田先生は、確か上念さんの師匠ですよね?
浜田先生のような素晴らしい人材がないがしろにされがちで、売国奴と呼んでおかしくない人たちに日銀含め牛耳られてしまったことは、大変由々しき問題だと思ってます。
でも少し意見の違う部分もあって、それは人員と就業時間が長い点なのですが、単純に非合理だったり、非効率な部分が役所にはめちゃくちゃあると思うので、そのせいで大変になってしまっている部分もあると思います。とはいえそういう非合理で非効率なところにこそ利権が絡んでたりするから全然改革が進まないことになっていて、役所の空気がどよめく感じになってしまうことって沢山あると思います。
そういう所をスッキリ見直せたら、随分日本の風通しは良くなる気がしますけれどね。
それではこれからも宜しくお願い致します。
おっしゃる通りだと思います。役所は民間に比べてまだまだ非効率ですね。
環境省の方について、ひとつ補足させて下さい。
その方は補助事業が不正なく行われているか、現地企業に出向いて調査を行う事も仕事の1つなんです。
1年の半分は日本全国を飛び回って、日中にできない仕事を宿泊先でやっておられます。
その方だけでなく同僚の方も同じようなスタンスで仕事をされているそうです。
こちらが呆れるほど仕事に妥協はしない、手を抜こうと思えば抜けるのに仕事対して真摯です。
そして、現地調査が終わった後、駅まで送る申し出も丁寧かつ妥協なしに断られる。
竹久さんは人に関してでなく、仕組みに関して問題提起されていると理解した上で補足させていただきました。
昨今の官僚・公務員批判に関して懸念がありましたので...
最近の風潮は、悪いことを断罪するが良いことはあまり褒めないと感じています。
官僚・公務員も経済主体の一部です。その事は忘れてはいけないと考えています。
竹久さんも仰っていましたが、0か100で判定するのではなく、
天秤に乗せて各々考える世の中になってほしいと考えております。
麻生太吉さん(麻生太郎さんの曽祖父)のモットーである「程度大切・油断大敵」が、
今の世の中に必要だと強く感じています。
おはようございます。
仰る通り、私が問題視しているのは人ではなくしくみです。
ただしくみが悪ければ、容易く人は腐ってしまうのものです。
ですから、しくみを見直す事は常に必要なはずなのですが、見直しによる変化に抵抗する勢力は必ず現われるもので、まさに現代はその攻防が激化していると思います。
なんとかここを切り抜けて、人を腐らせるしくみを排除できるようになるといいですね。
それではこれからも宜しくお願い致します。