地上波デジタルに切り替わって、丁度今月で10周年(地上波デジタルの切り替えは2011年7月24日)です。
あの地上デジタル切り替えのタイミングで、メディアがビジネスモデルを見直していれば、今のメディアがこぞって直面している倒産危機は真逃れていたはずなんですけど……あまりに利権を持ちすぎていると勝機を逃すものなのだなぁと、今さら思ってます。
今月で地上デジタルに切り替わって10年の時が経つんですね。
早いような気もするし、それなりの時間が経ったような気もします。
ただ、この10年見返してみると、情報発信のしくみがこれほどまでに変化した時代は、人類史上初めてでしょうね。
だって情報発信するには、お金とインフラが必要で、それゆえ発信できるものに権力が集まるという図式は、古の頃からのもの。マスメディアが登場するずっと前の古の頃から、情報という分野は基本ピラミッド構造で運営され続けていました。
そんなピラミッド型しか規定概念のなかった情報という分野がインターネットの発達によって、一気に経路の形を変えてしまいました。金も権力も持ち合せない一般市民がマスメディア同様の力を持ち合せれるシステムに突如変化してしまいました。
当時誰もが想像し難い事実であったと思うのですが、この情報経路の変革は全ての物事を変え始めました。
この図の詳細→時代の変化と波動の変化【図解式】
またこの変貌をどこよりも掴めていなかったのは、きっとテレビを中心としたメディア業界だったのだろうと改めて思います。
少し前の記事でメディアがピラミッド型からインタラクティブな構造に変化していることに触れました。今日はそれの追記(前回の記事→扇動機関が監視対象機関になる時代)… 『メディアの人はインタラクティブの構造が理解できない?』 - いつの日も神社、時々たこ焼き。 |
常に自分たちの立ち位置は、インフラによって変わるものという危機意識があるのなら、地上波デジタルに切り替わるタイミングで、今や当り前の「タイムシフト」や「アーカイブ」を導入する試みだってしていただろうし、
↓タイムシフトなどについての詳細↓
リモコンだって、12ボタンメインな作りにはしていなかったと思う。
それから、どうして必要なのかが未だに分からないB-CASカードの導入なんてしなかったと思う。
でも、当時は左団扇の殿様商売だったテレビ業界が、10年後の今を予測できるはずもなく、なんならこの左団扇は10年後も安泰と思い込み、できればその安泰が続くための面倒臭いシステム(リモコンやB-CASカード)を固持し続けたんだよね。
その結果、一気に時代遅れになっちゃった。
世の中の流れに合わせることなく、自己保身を貫いた結果、一気に時代遅れになっちゃった。
しかも、メディア業界の顔色を気にしなくてはならない黒物家電も一緒に、時代にマッチしない商品生産をせねばならないことになってしまったよね。
今思い返せば、10年前の今頃は、シャープはウハウハだったよね。
世界の亀山モデルで沸きに沸いてたよ。
シャープの液晶テレビAQUOSは、一時期製造工場の地名を冠して「亀山ブランド」を打ち出していた。家電量販店に行ってもそれを宣伝文句として大々的にアピールしていた記憶がある。 ある人の家に行ったときにAQUOSの「世界の亀山モデル」と書いたシールがそのままテレビの上部に貼り付けてあって、ぼくは「これ剥がさないの?」と聞いた。するとその人は「剥がすの?」と答えた。 そもそも剥がすもの(剥がして良いもの)という発想自体が無いという。 #AQUOSに貼りっぱなしの世界の亀山シール pic.twitter.com/uI8DUrz7ad — 赤祖父 (赤... シャープ製テレビの「世界の亀山モデル」のシールを貼りっぱなしの様子コレクショ... - 光景ワレズANNEX |
でも、あれから10年…シャープは台湾の鴻海に買われたよ。あの亀山工場も今はiphoneの部品(ディスプレイやカメラ)を作る工場に様変わりだよ。
世界の亀山がね…なんか切ないよね。
ほんとこの罪は重いっていうか……今、メディアが不況に喘いでいる理由のほとんどは、ビジネスモデルを切り替えなくてはならないタイミングで自己保身に走り、利権を固持しようとした結果に過ぎないよね。
つまりは、自業自得。
せめて10年前にソフィアバンクの田坂さんの本でも読んで、危機感を覚える経営者が1人でもいたら良かったのにね。
↑この本の事を書いた記事↓
一時期騒がれた「WEB2.0」って言う単語を皆さん覚えているだろうか。最近聞かなくなった単語なんで忘れちゃった人も多いかも。WEB2.0って言うのは、簡単に言… 『WEB2.0を雛形に、アクエリアスの時代を解読する。』 - いつの日も神社、時々たこ焼き。 |
そこが分かっていれば、メディアが貫き続けてきた固執こそが、自分の首を絞めることに気がつけたはずなんだけどね。
っていうか……その前に日本のメディアはその10年以上前に隣国の介入で傀儡にされちゃってるからね……そんな真っ当な理論を討論できる場すら失われていたかもね。
だからといって、擁護など到底できませんが…。
それから沢山の利権があって、安泰の状態が強固であるかのように見えれば見えるほど、危機には気が付きにくく、また危機に気が付いても「権力でなんとかなる」と高を括るんだよね。
それを繰り返してみた結果が今。
電通ビルは、今売却されている。10年前には誰しも予想できなかったことだと思う。
電通グループ(G) は29日、売却を検討していた本社ビル(東京都港区)について、購入希望者から正式な提案を受けたと発表した。今回の条件で取引を実施すると、2021年12月期連結決算で 電通、本社ビル売却へ(時事通信) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース |
でも、これら全ては、メディア業界全体が時代の見込を間違えたから起きたこと。
その見間違えは、確実に10年前の地上波デジタルの切り替えの時から起きていただけのこと。
彼らは10年前、その頃と変わらない未来を予測していたはず。
そして、その予測が見事に外れたから、彼らは憂き目にあっている。
時代の先頭を走り、時代を作ると豪語していた彼らこそが、次の時代を見定めれなかったのはほんと滑稽だなと思う。
だけど…時代の寵児と呼ばれる人たちほど、その次の時代が見えなくなることが多々あるものだよね。
そうして時代も人も新陳代謝されていくものですが、消えるのではなく、常に生まれ変わることを意識して、時代の中で楽しく生き続けていきたいね。
それではまたね♪
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