【セクシー田中さん】露呈する作家の立場に驚愕!

「セクシー田中さん」の原作者である芦原妃名子先生の急逝によって見えてきたことは驚く事ばかりです。

 

気づく音楽業界との違い

芦原先生のことは、あまりにショッキングなお話だったので、理解の浅い中で記事にするのはどうかと思い触れていなかったのですが、あまりに原作者に対する思いやりのない言動が露わになるたびに、「それはないでしょう」と思い続けていました。

もちろん全ての現場で、作家のポジションがこんなに低く見積もられるということではないかと思うのですが、同じような経験をしている漫画家さんや作家さんが多数おられることにもびっくりしています。

ちなみに私の友人の漫画家さんも去年BSTBSで作品がドラマ化されたんですけどね……。

実はそれも滅茶苦茶酷かったんですよ。あまりにドラマの出来が酷すぎたので、ここでは漫画家名も作品名も伏せておきますが……せっかくの友達の作品なのに、誰にも宣伝できないと思うくらいドラマは酷かったです。

ただ私は、そこまでドラマ好き&映画好きって訳でもなく、さらに自ら進んでこの作品みたいなと思う場合は、脚本家が誰かというのと、役者が誰かというチェックをした上で見るようにしてるので、そこまで外れはないんですよ。

だから、原作の改悪事情については、去年友達の作品がズタボロにされたくらいの認識しかなかったんですが、今回のことで相当数起きていたことに気が付いてびっくりしてます。

またこのびっくりは、私が元々音楽業界で働いていたからかもしれないです。

音楽業界の場合は、テレビが勝手に原曲をメチャクチャにすることはないですからね。メチャクチャにされたとしても、それはアレンジとして完全に別物扱いされるし、さらにJASRACが権利部分についてきちんとやってくれるから、漫画家さんたちみたいに勝手に本を作られて、権利がテレビ局に行ってしまってるなんてこともありません。

とはいえ…楽曲が世に出る前に不憫な思いをしている人は当然いると思います。でも、一度世に出た曲が権力の強い人たちのおもちゃになることはないんですよね。

でも、漫画や小説の部分ではそうはならないのかと知って驚いています。

 

もちろん全てがそうではないとは思うけど。。

もちろん全ての脚本家やプロデューサーが、原作をないがしろにしているわけではないと思うけど、それでも今回露呈した脚本家サイドのコメントや日テレの対応を見ていると反吐が出ますね。

0→1で作る人たちの大変さを理解もせずに、俺たちのが偉いんだからという空気感がここまで露骨なんだと、今回の事を機に上がってきた情報を見るたびに残念な気持ちにさせられます。

今回の事を機に、制作サイドも見直してほしいでしょうが、どうなることでしょうか。

 

 

っていうかさ、近年の漫画や小説が原作の映画やドラマ&アニメで実際ヒットしたもの中に、原作とは全然違う内容で売れたものってあるのだろうか?

私はないんじゃないかなって思うんだけど。

っていうかそもそものビジネス構造が知られている作品の方が手堅いということで原作の映像化に踏み込んでると思うんだけど。にも拘らず、映像になったら我が物顔でいじくり倒す傲慢さんが散見されるから、ヒットする予定だったはずのものすらヒットしないことになっちゃって、さらにビジネス構造がこじんまりさせざるを得ないことになっちゃってるのかなぁなんて考えたりしていますが、皆さんはどう思いますか。

とにもかくにも、今回の件を機に大いなる見直しに繋がることを祈っています。

 

そして最後になりましたが、芦原妃名子先生のご冥福をお祈りいたします。

 

 

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takehisayuriko

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  • お久しぶりです(名前が間違っているかもしれませんが...)

    私も映像作品を嗜む時は製作スタジオや監督の代表作、時には作画元や音楽担当者等もチェックした上で「これだ!」と思ったのを選ぶ事があります。

    漫画原作のアニメ化というと、昔はスポンサーの意向ありきで原作と異なる内容になるのは珍しくなかった気がします。
    例えば赤ずきんチャチャは原作はギャグ漫画でしたが、アニメ版ではセーラームーンの様な変身ヒロインバトルアニメになっていたと記憶しています。
    後になって友達の家で原作を読んだ時、「アニメと全然違う!」とびっくりしました。

    好きな長編シリーズ漫画が数年前にハリウッドで映画化されましたが、これは監督が原作の大ファンだった事、再現度を高めるために新しい撮影技術を惜しみなく導入した事、主演者も原作を読み込みキャラづくりに徹底した事、原作者と出版社サイドが海外案件に詳しい弁護士を間に入れて慎重に協議していた等が功を成して、序盤エピソードを2時間に纏めるための改変も原作ファンとして納得のいくもので、非常に完成度の高い作品となっていました。

    変な言い方をすると大金が動き会社が関与しているある意味公式の二次創作なので、裏を返すと豪運を掴み、制作陣に恵まれ弁護士も使う等して徹底しないと原作に忠実な他メディア展開って出来ないんだろうな...とも思います。
    異例として原作者からすれば「原作以外は全て非公式、許可はするが何も期待しない」というビジネスに割り切った場合もありますし。

    玩具の他メディア展開作品の成功率が高いのは、基本会社同士のお付き合いでビジネスモデルが分かり切っており、催促の意味合いもあるからこそ安定しているのでしょうね。

    • こんにちは。
      仰る通りですね。
      制作陣に作品に対する愛があるかが大前提ではありますが、さらに具現化できる自術力があるかどうかも大事ですよね。
      だけど、テレビドラマの場合は、その大前提が欠如している事が大いにありそうですよね。もちろん全部がそうじゃなくて、いいものもありますが。
      傾向としては他と比べて多いかなと。
      単純にコストとの折り合いなど含めたビジネスのスリム化によってのことだとは思いますが、それによって駄作を垂れ流されても、誰も得しないですよね。

      それではこれからも宜しくお願い致します。

  • こんばんは。

    朝日新聞の「エビデンスがないと駄目ですか?」を思い出しました。
    両者とも全く同じ思考回路なのが見て取れます。
    謙虚さの欠片も持ち合わせていないのでしょう。
    マスコミは事実の改変、脚本家は原作の改変。
    両者がタッグを組めば事実や原作などどこ吹く風の様に振舞うのは必然なのでしょうかね。

    人の技術や厳然たる事実に乗っかることしかできない自分という存在に劣等感を感じて、その反発でお手軽な創作で自己の存在価値を高めようとしているようにも見えます。傲慢極まりないことですけど。

    >0→1で作る人たちの大変さを理解もせずに、俺たちのが偉いんだからという空気感がここまで露骨~

    これ、様々な場面で見られます。
    農業であろうが工業であろうが、製作者のおかげでその商品を取り扱うことができるという恩恵を享受できていることに感謝の念を持つどころか、「買ってやってるんだ」と言わんばかりの横柄さで過剰に自分達の利益確保のみを追求する姿勢をいたるところで見聞きします。
    物事の判断基準が「上か下か」という実にさもしい基準でしか生きていないのでしょう。

    自分だけでも「三方良し」の精神を片隅にでも思いながら過ごすようにはしていますが、少しづつでも広まって欲しいものです。

    • こんばんは。

      >「買ってやってるんだ」と言わんばかりの横柄さ
      確かにそういう人の方が多いですよね。
      ただ、私はそういう人と付き合うのが嫌なので、そういう縁は切って切ってを繰り替えして生きていたら、そういう環境が目の前に現れることがなくなってしまったので、すっかり忘れてましたが…そうですよね。
      ただ、そういうタイプの人すら巻き込めるようになると大きなブームにも繋がるんだろうなとつい思ったので、これからはそういう人たちとも絡みながら、そんな人も「三方良し」の空気感になるように努力していきたいと思いました。

      それではこれからも宜しくお願い致します。