おはようございます。
火曜日は「変わる、終わる、始まる」です。

この「変わる、終わる、始まる」では、社会全体のトレンド(流行や趨勢・すうせい)に関する情報をお届けしています。

時代によって、インフラが変わり、またこの変化によって人の興味も変わります。

激動の時代と呼ばれる昨今の中で、立ち止まって全体を俯瞰できる情報をお届けしていきたいと思ってます。

また「変わる、終わる、始まる」も月曜日の「今日から使えるマーケティング講座」と同様、お仕事で利用して頂けたら嬉しいなと思っていますので、こちらも朝7時に更新していきます。

こちらも朝のお供として、是非活用してくださいませ♪

 

 

学習のオンライン化による定員数の崩壊

武漢ウイルス騒動によって、多くの場所でオンラインの導入が一気に進められました。

そして、企業や医療、そして教育機関など、今までオンライン導入が難しいとされていた場所がどんどん変化しています。もちろん騒動が収まれば、今までの形にある程度は戻る可能性はあるものの、オンラインでできることはオンラインでやろうという空気感はこれから確実に増えて行くだろうと思ってます。

ですから、この変化によって教育機関も変わると思いますので、その変化について今日は簡単に予測していきましょう。

 

オンラインの一番の強みというのは、キャパの制限がない事です。

 

つまり、オンラインというものがどんどん時流にのればのるほど、大学は定員数に縛られる必要性が無くなるということです。

そもそも大学に定員があったのは、教室に入れる人数や施設を使用できる人数に制限があったからです。

その制限があるからこそ、各大学は、自分の大学に相応しい人を選ぶ必要性がありました。

ですから受験があったわけで、受験戦争もあったわけですが……、キャパという概念がなくなれば、そもそもこれは不必要なものとなり、誰もが自分が学びたいと思う場所で学ぶことができるように社会環境は変化しますし、この方が国民全体にとってはありがたいですよね。

また、希望する大学で学ぶために上京したり、県をまたいだ引っ越しをする人たちも沢山いましたが、オンラインということであれば、その必要性も無くなります。ですから、家の金銭的事情で遠方の大学を選択できなかった人にも、学べる環境が増えることになりますから、地域差の是正にも繋がると思われます。

それから、オンラインの場合時間の拘束が減りますので、仕事をしながら学ぶということもしやすくなると言えるでしょう。ですから、高校卒業したら大学という流れではなく、「学びたくなったら学ぶ」という空気感が増す可能性もあります。

とはいえ、この環境になった時に確実に一つ無くなる産業があり、それは予備校や塾ですが……受験を目的としない、本当の学びの提供をし始めれば、より産業が活発するのではないのかなと、私は思ってます。

 

受験戦争不必要で、無くなる偏差値神話と学歴神話

また、キャパの感覚が失われて、誰でも自由に好きな大学を選び学ぶということが普通になってくると、今の偏差値ブランドや学歴ブランドはどんどん失われていくと思われます。

たとえば東大というのは、テストで高い点数が取れる選ばれた人しか入れないからブランド価値があります。しかし、誰でも入れるとなったら、そのブランド価値は急落しますよね。

ですが、これは良い事じゃないかなと私は思ってます。

だって、東大出身の政治家見てくださいよ。ひどいのオンパレードと言っても良いのでは?という人が結構な具合で量産されています。

見てください↑これが日本の最高峰の学歴の人々ですよ……(^^;)

もちろん東大出身で立派な方は多数おられますが、東大と言うだけでおかしな人もスゴイと思われる時代は確実に終わるのは良いなと。

そして学歴主義の問題点である「有能な低学歴が埋もれてしまう」という事よりも「無能な人間が学歴だけで評価される」という事が終わるのは良いなと個人的に思ってます。

 

しかし、受験戦争が無くなり全ての大学がボーダレスとなってブランド価値がなくなっては、大学側は困ります。

ですからこうなった場合、出口(卒業)は厳しくなると推察されます。日本は入口(入学)は厳しく出口(卒業)は緩いと言われていましたが、オンラインの時流が強くなればなるほどこの傾向は真逆になっていくと思います。

またこういう状況になれば、サービス産業化してしまっていた大学の体制にも変化がでるでしょう。昨今は教育がサービス産業化してしまいすぎたせいで、学びにきた学生(生徒)も顧客であるような認識が強くなり、そのため強い指導ができないケースが増えていましたが、「出口(卒業)に導くことが教育」という姿勢が強まれば、指導する側の権力が取り戻せるようになると思います。これも良いことだと思います。

また偏差値ブランドが消失すると、大学を卒業した後の学生たちの成果こそが、大学のブランドになります。ですから、今まで以上に良い教育・学習・学びを提供している大学でなければ生き残れなくなると思いますし、学生側も大学名で選ばれることが無くなるので必死に学ぶ必要がでてくるので、相乗効果が高いのではと思ってます。

また偏差値の高い大学に誰でも入れる環境になれば、偏差値の低い大学はいよいよ生き残れなくなると思いますが……私は逆にこの方が良いと思ってます。

なぜなら、既に日本の大学は需要と供給のバランスを見た時に、供給過多になっているように思うからです。

かれこれ20年前から始まった少子化によって、日本は学生の人口が激減しています。にもかかわらず大学の数は増え続けています。

平成の新卒採用は「売り手市場」で始まり、「売り手市場」で終わることになりそうです。この記事では、大学数や学生数、入学者数、就職者数など推移データを元に平成時代の新卒採用を振り返ります。
平成の30年間の「大学数」、「学生数」、「就職者数」の推移をデータで振り返る - ... - GoodStory - ストーリーから人と会社を知る

 

これはどう考えてもおかしなことであり、教育がビジネス化している現れだとも思っています。

学校側はあの手この手で学ぶ必要性を訴えながら、欲しているのはお金なのだろうと思いますし、日本人に人気のない大学は外国人を呼び込み、留学生に支払われる助成金で経営を成り立たせている学校があるとも聞きます。

みなさん、こんにちは。先日、某雑誌への寄稿の関係で、中国人が7割を占める外国人留学生への奨学金給付の実体を再度調べなおしました。こういうことは、文科省のしかるべきところに連絡がつながると、きちんと教えてくれますので、助かりますね
新春初怒り! 留学生奨学金制度の実態 | 坂東忠信の日中憂考 - 坂東忠信の日中憂考

 

非常におかしな話が横行してますが、このような状況になっている理由は、大学が文科省の天下り先になっていることも考えられると思います。

つまり、日本の教育は一部の人の保身によって、知らず知らずのうちに歪められてしまっている部分が大きいのではないのかなと、私個人は感じておりまして、オンラインの導入がそのおかしい部分の是正に繋がるのではないかと考えています。

またオンラインであれば、誰もが好きな時に好きな場所で好きな時間に好きなだけ学ぶということが可能です。

この時代の恩恵に沿って、誰もが学べる機会を増やしていけれたら良いですね。そして偏差値神話&学歴神話に縛られていた時代が終わって、誰もがいつでも学べる時代になっていけれたら良いなと思っています。

 

ということで、今日のお話は以上です。

 

 

それから「変わる、終わる、始まる」の過去記事が読みたい場合は、TOPの「曜日企画」→「㊋変わる、終わる、始まる」を押して下さい。

今までの過去記事が見れます。

 

それでは今日も張り切って働きましょう♪

 

 

 

 

 

takehisayuriko

View Comments

  • いつも記事をありがとうございます😊
    コロナ前から終身雇用、学歴社会が変わってきましたが
    記事にあるように、コロナによって学び方というのが、
    本当に変わりますね。
    今現在、オンラインでたくさんの学びの動画がある事が
    凄いと思います。
    あとは本人が学びが好きか、親がどうやって学びやすい
    道を作ってあげられるか、だと思います。
    先生もこの休校で、人間らしく休めたなんて話も
    聞いたので、負担が減るやり方になっていって
    欲しいです。
    とりあえず大学行って、ではなく、自分の人生
    自分で決める本当の時代が来たんだなという思いです。

    • おはようございます。どういたしまして。
      「あれやれ、これやれ、この道の上をいけ」という時代から、誰もが自分の道をまずは探すという時代に入ってきたと思います。
      前に記事にしたプッシュとプルへと社会環境が変異した影響がこれからもっと出てくると思います。
      https://takehisayuriko.tokyo/2019/12/24/8897/
      それぞれが日本人らしいオタク気質をますます発揮しやすくなる社会になると思うので、そこに気が付けば格段に生きやすく楽しい時代になるはずだと思ってます。

      とりあえず大学っていう発想があったことが、今思えばおかしな話だったなぁと、つい思ってしまうくらい時代は変わってるんだなと感じました。
      それではこれからも宜しくお願い致します。

  • オンラインで学びの機会が本当に学びたい人にどんどん広がっていきますね。世界的にオンラインで参加できる大学院のセミナーが一覧になってるページもありました。https://researchseminars.org

    ただ、定員を増大させたときの修了時の論文審査なんかは、大学側はかなり大変になりそうですね。
    単に講義を聴講したい人はどんどん増やして、学位を取りたい人はやはり今まで通り定員を設けた入試が存続されるような気がします。

    • こんばんは!
      すごい!大学院のセミナーが一覧になってるんですね。教えてくださりありがとうございます。

      >定員を増大させたときの修了時の論文審査なんかは、大学側はかなり大変になりそうですね。
      確かにそうですね!学位の認定をどのようにするのかは、悩むことになりそうですが…誰でもいつでも学ぶことができる環境が当り前になったのなら、ひょっとしたら「学位」という感覚そのものが過去の産物になるかもしれないなと思ってます。

      それではこれからも宜しくお願い致します☆

      • こちらこそ、いつもお返事をありがとうございます!
        入試が残るにしても、純粋にその学問を追求するための素地を確認するものとして、それ自体が子供達の承認欲求を満たす意味合いは無くなっていくかも知れませんね。

        それにしても、世界の大学院のセミナーに無料で参加できるこのご時世に、スピ系は信者の10万円を狙って高額イベントを企画しているのですね…さぞ素晴らしいコンテンツを提供してくださることでしょう。

        • おはようございます。
          そうなんです。現代社会の教育の問題点は、知的好奇心を満たすものではなく承認欲求を満たすものに変わってしまっていることが良くないと思ってるんです。
          知的好奇心を純粋に探求できる場に学問が変われば、驚く程日本は発展するんじゃないか、もっとみんなで楽しい日常を送れるのではないか、そんな期待を私はしています。

          世界的有事となって、スピ系のおかしさに気が付く人が増える一方で、ガチな人は依存度を高くしていくものなのだなぁと見守っております。

          それではこれからも宜しくお願い致します。

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