㊋「世界線」一般用語化によって、変化する意識

この「変わる、終わる、始まる」では、社会全体のトレンド(流行や趨勢・すうせい)に関する情報をお届けしています。

時代によって、インフラが変わり、またこの変化によって人の興味も変わります。

激動の時代と呼ばれる昨今の中で、立ち止まって全体を俯瞰できる情報をお届けしていきたいと思ってます。

朝のお供として、是非活用してくださいませ♪

 

「世界線」よく聞くようになったのはいつから?

最近「世界線」という言葉をよく聞くようになったなぁと感じています。

数年前は2ch系のコメント欄でよく見かけるという印象だったのですが、そこからしばらくしてSNSでも頻繁に使われるようになり、最近に至っては日常会話の中にも浸透してくるようになりました。

ちなみに世界線とは物理用語です。

辞書で調べると…「四次元の時空の座標で表現される、質点の運動の軌跡。等速運動では直線、それ以外では曲線となる。」と表記されており、なんのこっちゃな話なのですが…現在はここら辺の意味を単純化して「パラレルワールド」的な意味として浸透しています。

また浸透したきっかけは、2018年に公開されたTVアニメ「シュタインズ・ゲートゼロ」に因るものだという解説が多数でした。

世界線とは、相対性理論などで提唱されている概念であり、「四次元時空の中である粒子が動く経路」のことである。 概要 本来の意味から派生して、SF作品などでは「パラレルワールド」の同義語として...
世界線とは (セカイセンとは) [単語記事] - ニコニコ大百科 - ニコニコ大百科

シュタインズ・ゲートPV

 

私はシュタインズ・ゲートを全く知らなかったので、軽くwikiで調べてみたところ、2009年に発売された大ヒットゲームだという事が分かりました。

そこからシリーズゲームの発売が続く中、アニメ・漫画・舞台など創作の幅が広がっていったようです。

ただ、「世界線」の浸透に繋がったのはやはり2018年のアニメのようで、10年程前から続いてる作品なのに、この概念が世の中的な浸透を見せたのは最近であったことに驚きました。

また、この言葉の浸透は「社会の変化」と「人々の意識の変化」を裏付けるものであると、私は感じています。

 

パラレルワールドの概念の常識化

世界線と言う言葉が普通に浸透している事……すなわちそれは「パラレルワールド」という概念を多くの人が普通に受け入れていることを現わします。

これって大きなことだなと思います。

とはいえSFやファンタジーの中では、タイムマシーンに乗って過去を変え、未来を変える的な話(=パラレルワールドを作り出す話)は、バックトゥザフューチャーやドラえもんを始め、数々の作品で行われていたことなので、昔からあるじゃんと思われるかもしれないですし、2009年のドラマJIN−仁−の大ヒット以降、時代劇はタイムトリップ系がメインになってきておりますので、そういう感覚が普通と思われる人も多いかもしれませんが……

数年前までの感覚としてパラレルワールドは、あくまでフィクションの世界の話であって、現実世界の会話の中に埋め込まれるものではなかったはずです。

しかし今は、現実側面として、さらに物理側面で「あるもの」と認識して会話されています

ここが非常に大きな違いであり、意識の大転換が起きていると言えるでしょう

 

フィクションが現実に近づいているのを感じる

それからシュタインズ・ゲートの世界線の定義はかなりリアル(道理)に近づいた説で展開していることを知り驚きました。

ここについて説明しているコメントを見つけましたので、引用致します。

もともと物理用語である「世界線」という言葉が、オタクやアニメ界隈で「価値観」とか「パラレルワールド」とか「現生」「ストーリー」「意味づけ」みたいな意味で使われるようになったのですか?

最も大きな原因はアニメ『シュタインズゲート』でしょう。

非常に名作なので興味があればいちど見てみることをおすすめします。

簡単に言えばタイムマシン物のアニメです。過去において何かしらの変化を起こせば、現在もしくは未来でその変化に応じた改変が起きる。よくある設定ですが、シュタインズゲートでは少し違います。それが『世界線』の概念。

例えば映画バック・トゥ・ザ・フューチャーのように、ちょっとした過去の変化がすべて未来を変えてしまうわけではなく、変えられる『幅』が決まっている。とする考え方です。

例えば僕が事故にあって死んでしまうとすれば、『生死』という大きな結末を変えることはできません。車による交通事故だったとして、過去に戻り車に乗らないように勧めても、今度は電車にひかれて死んでしまう。

このように、ある程度の結果は決まっていて微細なニュアンスだけが変動できると言う『時間軸の束』をシュタインズゲートでは『世界線』と呼びます。

もし、生死に関わるような大きな未来を変えたいのであれば、この世界線をまるまる変える必要がある。と言う理屈なのです。

時代には世界線の分岐点となるポイントがあり、そこで大きな変化を与えることができれば、未来を大きく変えることができます

シュタインズゲートのアニメ内ではこのような意味で『世界線』は使われていました。が、ここから転じて『登場人物は同じだけれど、違う境遇や環境になっている世界観』を『違う世界線』と呼ぶ文化が醸成されたんです。

いわゆる二次創作や、イフストーリーなどですね。

今ではもう少し解釈が広がり、『パラレルワールド』や『世界観』を指すニュアンスとして使われています。

参考になれば幸いです。

 

個人的に気になった言葉は「時代には世界線の分岐点となるポイントがあり」です。

ぶっちゃけ2010年代は、リアルに世界線の分岐点が多発していた時代だったと私は考えています。

また、逆の形で用意されていた世界線は、世界線という言葉すら思い浮かばない唯物史観(見えるものだけ)だけに囚われた世界線だったはずだと推察しています。

そして今、パラレルという考えが浸透しているということは、見えないものの可能性を強く期待できる方向性の世界線になってきたということではないかなと、思ってます。

 

この意識変化がどのような社会を作り出していくかは今はまだ分かりませんが、社会は人々の意識のよって変わるものなので、こういった変化を見逃さずに変容を楽しんでいけたらなと思っています。

 

ということで、今日の話はここまでです☆

 

それでは来週火曜日の7時にまたお会いしましょう♪

 

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それでは今日も張り切って働きましょう♪

takehisayuriko

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