最近保守界隈のいろんなところで、馬淵大使が叩かれてますよね。
私は馬淵大使を尊敬しているし、そこまで叩かれる必要はないと思うのだけど、叩いている人の気持ちが分からないわけでもないです。叩いてる人たちは、馬淵大使がロシアのプロパガンダに嵌ったと言ってるけど、確かにそういう面があることは否めない。
ただ、馬淵大使が言うように欧米エスタブリッシュメント裏で暗躍している可能性はやっぱり高いと思う。
てなわけで、表面上に現れる叩いてる理由を観ていくと、なんだか浅はかなことになっていくんだけど、もう少し深堀して、馬淵さんの主張と現実を見合わせると、1点だけ掛け違えてしまった部分があるのでは?と、私は思ってるんです。
だから、その点についてこの記事では考察してみようと思います。
その1点とは、20世紀初頭に提唱されたハートランド理論です。
ハートランド理論とは、現代地政学の祖と言われるイギリスの地理学者であり政治家のハルフォード・マッキンダーが唱えたユーラシアを基点とした国際関係の力学を地理的に分析したものです。
ハートランド理論を要約すると以下の通り
15世紀から始まった大航海時代から、世界は海洋国家に利のある時代が続いたんだけど、20世紀は大陸国家と海洋国家の対立が起こり、大陸国家が勝つだろうと。さらに大陸国家の中でも東欧=ハートランド=ウクライナ・ロシアの土地を制するものが、世界を制することになるだろうという予測・分析をマッキンダー氏はしました。
第二次世界大戦を経て、イギリスが失った植民地の数を見れば、この予測は当たったと言わざるを得ないでしょう。
七つの海を支配した海洋国家の栄光は20世紀で終わりを告げ、大陸国家であるアメリカ・ソ連・中国の時代が始まって行きました。
ただハルフォード・マッキンダーの主張で一点、個人的に疑問があるのは、この部分↓です。
東欧を支配する者が、ハートランド(ロシア&ウクライナ)を支配し、
ハートランドを支配するものがユーラシア大陸を支配し、
ユーラシア大陸を支配する者が世界を支配する
この部分は歴史的に見て、どう考えても見誤っているというべきなのではないのでしょうか。
しかしながら、馬淵大使の論の軸には常にこのハートランド理論があり、ハートランド理論を軸に物事を見ていきます。
ですから、馬淵大使の論では西洋は常にハートランドを狙ってるはずだという理論になるわけですが……この考え方のせいで、行き過ぎた解釈になってしまったんじゃないかな?と私は思ってます。
もしくはこの部分に対して思いれが強すぎてしまったから、見誤ることに繋がったのかな?と思ってます。
それから馬淵大使だけでなく、ロシアもハートランド理論を軸に、世界を見ている気がします。
だから、対立が続いてしまうようにも思うというか、これがロシアの自意識過剰を作り上げる要因になっちゃてるんじゃないのかなぁ…と私は思ってます。
要約すると…西欧はハートランドを常に手に入れようとしていて、そこを手に入れることで世界制覇が成し遂げられるみたいな感じで…。
だからロシアの人は、常に異常な恐怖心を持ち合わせて生きることになってるのかなぁと。
ロシア人が持つ恐怖心についてはこちらの動画で確認を↓
また、世界史講師茂木先生によると、やっぱりあの地域が文明の主人公になったことはないとのこと。
ハートランド理論の上にロシア人が怯えてるとしたのなら、それはそれで自意識過剰だとも思うのです。
でも、そういう世界観なのかな?と思って見てみると、いろいろ腑に落ちることもあって、過剰に意識し過ぎたハートランド理論によって、ロシアも馬淵先生もいろいろ見誤りが起きてるのかなぁって、私は思ってます。
それではまたね♪
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こんにちは! 久しぶりコメントです。
「いつの日も神社、時々たこ焼き」で、中村愛さんが知人だったって話題の頃から拝見してます。
さて、ウクライナ問題の本質に近づくにはいろいろなアプローチがありそうです。仰っしゃるように地政学もそのひとつでしょう、また両国の歴史の問題もあるでしょう。
今回、馬渕大使がハートランド理論に固執してるのも確かだと思いますが、私はグローバリズムの台頭及びそれらへの懸念があるように感じますがどうでしょうか?
おはようございます。
お返事とっても遅くなってしまいごめんなさい。
すごい昔から読んでくださってるんですね。ありがとうございます。
愛ちゃんは、先日2年ぶりに会いましたよ♪
2年ぶりとは思えなかったけど、2年ぶりだと気が付いて、年取ると月日の流れがほんと早いんだなと思いました(笑)
ゆうじさんの見解正しいと思います。
ただ、ハートランド論の場合、地政学的に常に西側があの土地を狙っているって発想になるかと思うのですが、その発想がロシアの被害妄想的なものを拡大させて、ロシアの俯瞰力を損なってるんじゃないかなぁと私は考えるのです。
そして、この発想がより一層こじれる原因になってるのではないのかなぁと思うんです。
もちろん、ゆうじさんが仰る通り馬淵先生はグローバリズムの台頭を懸念されていると私も思うのですが、軸になっているハートランド論によって、ロシアの実態を、事実よりも誇大評価してしまうことに繋がっているんじゃないのかなぁと、推測しております。
それではこれからも宜しくお願い致します。