さぁ!新しいWeekday♪が始まりました。
月曜日は、週の始まり!お仕事の始まりです!
ですが……月曜の朝はちょっと憂鬱っていう人も多いかもしれませんね(^^;)
ですから、そんな憂鬱を吹き飛ばし、少しでも皆さんの仕事が楽しくなったらいいなと思い、月曜日は「今日から使えるマーケティング講座」を曜日企画としてお届けしております。
また、少しでも気持ちいい出勤時間のお供になったら良いなと思ったので、「今日から使えるマーケティング講座」は朝7:00に更新しています☆
是非今日からの仕事に「今日から使えるマーケティング講座」を使ってください。宜しくお願いします☆
マーケティング用語でよく使われる「ユーザビリティ」についての解説を今日はしていきたいと思います。
ユーザビリティというのは、超簡単に言うと「サイトやアプリの使い勝手の良さ」のことを言います。
とはいえ突然「サイトやアプリの使い勝手の良さ」と言われてもピンとこないでしょうから、どのサイト(アプリ)でもよくある「会員登録」の作業を例題にして、簡単にユーザアビリティを説明しようと思います。
会員登録をする場合、ユーザーはサイトの指示に従って登録手続きを進めてきますよね?
しかしながら、サイトによってスムーズに会員登録ができる場合もあれば、逆に小難しくて登録の手続きを諦めてしまうこともありますよね?
ユーザアビリティってざっくり言うと、この部分に現れるものなんです。ざっくりし過ぎる話で分かり辛いかもしれませんが、ここに(スムーズに会員登録ができるか否か)にユーザアビリティの違いがあるんです。
前者は「ユーザビリティがよい(高い・整ってる)」が整っているサイトと言えます。一方で後者は「ユーザビリティが悪い(低い・整っていない)」と言われます。
ユーザアビリティというのは、なるべく簡単で、迷わず、ストレスを感じずに操作できる環境を整え、スムーズに目的到達できるようにしているかどうかを見定めるものなのです。
また、ユーザビリティ整っている方が、ユーザーの使用頻度は高まりやすくなりますから、サイトのデザインを行う際には、ユーザビリティ(目的に合わせた導線)を考えながらボタンやリンクなどを配置していく必要があります。
ですから、こういったマーケティングメソッド(ユーザアビリティ)に力を入れている会社は増えているはずなのですが……「力を入れているはずなのにどうしてこうなっちゃうんだろう……」と思うサイトの方が多い気がするんですよね……。
ですが、その理由がちょっと分かって来た気がするので、今日はどうしてユーザアビリティを勉強しても上手くいかないのか、その根幹の部分についての答えをお届けしたいと思います!
ユーザビリティからは少し話題が逸れるのですが、先月こんなニュースがありました。
楽天が予定する通販サイトでの送料の実質無料サービスが独占禁止法違反に当たる疑いがあるとして、公正取引委員会は28日、東京地裁に緊急停止命令を申し立てた。 公取委、楽天の送料無料に緊急停止命令申し立て-有利な立場利用 - Bloomberg.com |
どんな話か超ざっくりいうと、楽天が「ユーザーが合計3,980円以上の商品を注文した場合の送料を一律に無料する」ことを決めたことについて、公正取引委員会が怒ったという話です。
送料無料になることはユーザーにとっては有難いことですが、この送料は楽天が補填するのではありません。出展者が各自補填します。
要は、楽天の利益向上のために出展者の利益が削られる作業が行われたということなのですね。こういう展開であれば、出展者から不満がでて当然でしょう。
そのため楽天は、公正取引委員会より緊急停止命令が成されました。
ただし、楽天側は即時その指示を受けて対処したため、申し立ては取り下げられたそうですが…
2020年2月28日付「公正取引委員会による緊急停止命令の申立てについて」で公表しました通り、公正取引委員会(以下「公取委」)は、当社サービス「楽天市場」における「共通の送料込みライン」(以下「本施策」)について、独占禁止法第 70 条の4第1項の規定に基づき、東京地方裁判所に対して緊急停止命令の申立て(以下「本件申立て」)を行っていましたが、本日、公取委によって本件申立てが取り下げられましたのでお知らせいたします。 公正取引委員会による緊急停止命令の申立ての取下げについて | 楽天株式会社 - New Corporate Site |
ここで感じるのは楽天の焦りですよね。
何に焦りを感じているかといえば…それはアマゾンでしょう。
↓楽天がどのようにアマゾンに焦りを感じているかは、オジキ動画で確認を!↓
オジキが言う通り、今回の「送料無料」騒動は対アマゾン対策なのだと思います。
つまり楽天の現状は、アマゾンにかなり押されているということの裏返しと言えるでしょうし、アマゾンに押されて天下の楽天の牙城は随分おかしくなっていることも容易に想像できます。
しかし……楽天が改善するべき所は、そういうところじゃないと私は思うんです。
送料無料にして、アマゾンと張り合うことではないと思うのです。
しかも同じECサイトでありながら、楽天とアマゾンはビジネスモデルが全く違ういます。
だから、下手に張り合っちゃいかんと私は思うのです。
インターネットで物を買う行為が大衆化し始めたのはここ10年の話なので、ECサイトであれば全部同じと思ってしまう人が多いかもしれませんが、その構造は全て同じではありません。
楽天は「マルチテナント型」で運用されており、Amazonは「マーケットプレイス型」で運用されています。
そもそも同じと思うことがおかしいくらい、「マルチテナント型(楽天)」と「マーケットプレイス型(アマゾン)」では違う所があり過ぎます。
どれくらい違うかと言うと……
マルチテナント型はリアルで表現すると、百貨店やショッピングモールに出店する小売店からテナント料(場所代)を頂戴する商売です。
マーケットプレイス型は、家電量販店と言えるでしょう。この場合メーカー(制作者)は商品をモール(アマゾン)に提供するだけで、後は小売店(アマゾン)が全部してくれます。モールとなるサイト(アマゾン)は商品を売った分だけが利益となり、その利益を拡大するために送料無料にしたりアフターサービスを向上させていきます。
同じ小売りの商売をしていても収益構造(誰からお金をもらって成立しているビジネスか?)が大きく違うのが楽天とアマゾンです
だからこそ、真似すれば余計なぬかるみに嵌まることも多いのですが……現在のECサイトのトレンドは、マーケットプレイス型に傾いているため、楽天は焦ったのだと思います。
そして、そのトレンドの一部(アマゾンが人気になっている理由の一部分=送料無料が多い)を楽天が取り入れようとした訳ですが…、それがさらなるトラブルを作ってるんですよね(^^;)……。
繰り返すようですが、楽天が見るべき所はそこじゃないと思うんですよね……。
そこじゃなくて!ユーザビリティをまずはきちんと見直した方が良いかと…思うんですよ。
私は一昨年からアマゾンで電子書籍を発売するようになり、そしてそれと同時にアマゾンアフェリエイトも始めました。
それからGoogleのアドセンス広告も利用するようになり、家で地味に作業しながら、意外とGAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)がビジネスで身近なものとなってきました。
だからこそ分かるようになったことがあります。
それは、ユーザアビリティの圧倒的な違いです。
ここについて、ここから説明していきましょう。
かれこれ2年程前、私はアマゾンを利用して書籍販売をすることにしましたが、当時の私にはこの行為にとても抵抗がありました。
それはアマゾンが海外企業だったからです。
海外企業は英語が基本に成り立っているので、日本語の解説が丁寧なはずもありません。ですから言語が理解できるかという不安がそもそもありました。
また海外企業は日本のようなもてなし文化はないはずなので、使い勝手が悪かったり、サービスが行き届いていないんじゃないかな?とも思ってました。
だから抵抗があったのですが、その不安は利用するとすぐに払拭されました。想像していた程難しいことはなく、なに事もシンプルに分かり易く作られていましたから、簡単に利用する事ができました。
もちろん日本人が意識しがちなホスピタリティ要素(おもてなし的感覚)は、あらゆる面で抜け落ちているなと思うことはあるのですが、返ってそれが使い勝手の良さに繋がっている面があるという発見もしました。
海外のユーザアビリティの軸にあるものはシンプルと分かりやすさであり、それは日本人も求めているものですが、海外と日本で最も違うのは、ドライさです。
私はホスピタリティが欠落するほどのドライさがあって、使い勝手とシンプルさは生まれるのだなと気がつくに至りました。
またこのドライさを表にだすことが、現代日本人が苦手とする部分なのかな?とは思いますが、ネット環境はそもそもドライなシステムであるので、過度にドライくらいで丁度良い気がします。
また、日本人が作るサイトはどれもこれもホスピタリティを意識していることは分かるものの、このホスピタリティ性によって、伝えたいことが伝わらずまどこっしくなっていることが多々あるように思います。
このまどろっこしさが、使い勝手の悪さ(ユーザアビリティの悪さ)に繋がっていると私は感じています。
特に楽天は多数のサービスが存在しているがために、どこのボタンを押したらどこに進むのか分かりにくくなっているように思いますし、簡単に済むはずのことも簡単に済まないし、何度も読み返さなきゃいけないことが増えている気がします。これは、私が楽天アフェリエイトを利用して気がついたことですが、それは裏方だけの話では無く表向き(買い物客)でも同じ事が起きてる気がします。
変なまどろっこしさが増えすぎて、売り手側も買い手側も使いにくくなり、それが売上減少に繋がっている面は否めないのでは無かろうかと思ってます。
そしてその減少部分を送料無料で補おうとするのは愚策ですよね。
楽天の売上減少はそこじゃない(送料じゃない)と思っているユーザーは、結構多いと思いますよ。
単に楽天のサイトは時代の流れから遅れをとっていて使い勝手が悪くなってるし、買い回りもし辛くなっていると思うんです。
私が思うに、楽天はついで買いができにくいからこそ(①amazonのように類似商品や前に興味をもった商品をバンバン見せてこない②店舗によってサイトの構成及び販売方法が違う)アマゾンに遅れをとる事態になってるんじゃないかなと思ってます。
ここの部分をシステム的に改善して分かりにくさを打破することが第一なのに、そこには相変わらず手を触れていないから、余計に買い回りしにくい環境になっているのであはないかと、私は思ってます。
またコンプライアンスという言葉が日本のビジネスの主流になってからというもの、日本の企業は些細なクレームを極度に怖がるようになりました。
そのため、日本のユーザアビリティの軸は、単純な使い勝手を重視するよりも、クレームが入らない環境の整備に躍起になっているように感じます。
その結果、ユーザーとして使い勝手が悪いのは言わずもがなですが、本来邁進するべき「使い勝手が良くなる開発」に情熱を注ぎ込めていない状況が蔓延している様子を感じます。本来急速に前進するべき作業に対して牛歩戦術のようなシステム構築をしているからこそトレンドに乗り遅れがちになっているのだけでなく、新しいシステム構造を取り込めず使い勝手が悪くなっている環境が増えているのではないのでしょうか。
またこの傾向は楽天だけに見られるものではなく、多くの日本企業に見られる傾向ではなかろうかと私は思っています。
現在、ユーザアビリティの向上は各企業の必須の業務となっているかと思いますが、クレームを恐れる心が強くなればなるほど、使い勝手の悪いサイトを作り出すことになることは知っておいてほしいです。
またネットというさばさばした環境は、ドライであって丁度いいことを認識した上で運営していけば、ユーザビリティの向上は臨みやすいのではなかろうかと思ってます。
つまり日本人がユーザアビリティで注視するべきことは、ボタンの配置やページネーションではなく、クレームを恐れる心じゃないかなと、私は思っています。
どうかユーザアビリティに従事している皆さん!ここを割り切って、シンプルで使い勝手の良いサイト構築を目指してくださいね♪
ということで今日のお話はここまで!
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それでは来週月曜日の7時にまたお会いしましょう♪
View Comments
こんにちは。
最近巷では、アマゾンや楽天よりもヨドバシドットコム!という話も出てきているようです。
送料無料で、配送も独自流通網を確保しているため、アマゾンよりも早いとか。
わたしもアマゾンや楽天(商品によって使い分け)を使っていたのですが、ヨドバシドットコムを応援する意味でも、まずはヨドバシドットコムから商品探していこうかなと思い始めました。
この点、友理子さんはどう見られますか?
おはようございます!
東海地区は家電量販店と言えばエディオンで、エディオンが強いので、ヨドバシという選択肢がそもそもなくて、東京で住んでいた時もヨドバシで買い物をしたことがありません。
だから、この事自体初めて知りました。
まずは使い勝手の良さがどうかから確認してみようと思います。
教えてくださりありがとうございます。
こんばんわ。
今回の記事、「キターーーーー!!」と思ってしまいましたw
というのも、ずいぶん前から常々私が思っていることを代弁してくださっていると錯覚するくらい激しく同意しながら読ませていただきました。
ちょっと違うかもしれませんが、例えば数年前(十数年前かな?)の日本製の家電。
最小限の機能でいいのに、「あれもできるこれもできる、あんなことやこんなことまで出来ちゃいますよ」といわゆる高機能な「付加価値」をゴテゴテとくっつけた結果、折角の高機能を大部分持て余す為にメカに弱い一般消費者からは敬遠され、シンプルに最小限の機能だけを搭載した安価な中国製にそのシェアを持っていかれました。
その他の業界でも似たようなことはあると思います。
本来「付加価値」とは供給側が押し売り的に付与するものではなく、需要側にとって供給側が公証していること以上の価値を見出した場合に当てはまる言葉の様に個人的には思います。
あたかも「してあげる」ことが全てにおいて"善"であるかのような風潮に疲れてきていた昨今、敢えて「してあげない」ことで安らぎを覚える時代に突入し始めているように感じます。
ですが、「しない」ことを押し付けるとか「放任する」のとは違い、そこには「さりげなさ」が同居していなければならないとも思いますが(日本人が本来持ち合わせている繊細さがあれば可能かな?)。
楽天の送料無料も、「さりげなさ」が一切感じられませんし、言ってみれば搾取の上で成り立つシステムという意味でも孫正義氏の偽善行為と似たようなものに感じます。
これまで長い間「足し算脳」で社会が周っていた様に感じていましたが、これからは「引き算脳」が大事になっていくのではと期待しているところです(もうその兆候はあるかもしれませんが)。
この「引き算脳」とは、「物事の本質を探る行為」に近いと思うので。
(「足し算脳」とか「引き算脳」とかよくわからない表現しかできない文章力な上に、乱文ですみません。)
これからも表現の勉強を兼ねながら、楽しみに拝見させていただきたいと思います。
こんばんは!
共感してくださりありがとうございます。
足し算脳と引き算脳の違い、もの凄く腑に落ちましたよ。
私も、2000年代に入ってからの家電業界のおもてなしにいけやが差していた一人だからよく分かります。
そして、同様に複雑さが相まって他国にシェアが取られたとも思っている一人です。
とにもかかくにもマーケティング第一で来てしまった私ではありますが、だからこそ分かる部分というか、その弊害も人一倍感じている部分があります。
何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。
高校時代に感銘を受けたこの言葉を糧にもう一度歩き直したいと、頂いたコメントで思いました。
どうぞこれからも宜しくお願い致します。