ようやく百田さんの書かれた日本国紀を読み終えました。
その上で改めて思うことを書きます。
何年か前に、松下幸之助さんが昭和の時代に書かれた「日本と日本人について」という本を読みました。
この本も神話の世界から振り返り、歴史を合わせて日本人というものを考察されていて、私はこの本を読んだ時に、「あぁぁぁだから日本人なんだ」と改めて思うことができました。
そのため、百田さんの本を読んだ時には、松下幸之助さんの本を読んだ時のようなとびっきりの開眼めいたものはなかったのですが、百田さんの本で初めて通史に触れあう方は、当時私が松下幸之助さんの本で体感した開眼をきっと味わうだろうと思います。
それに、やっぱり百田さんの文章はとにかくリズムが良くて読みやすいし、さらにグッとくる言葉を途中に挟んでくるから、極力感情を交えず客観的に書かれているはずなのに、結構涙が出てきます。
特に明治以降の近代の困難に次ぐ困難の時代においては、色んな感情が込み上げて沢山泣いてしまいました。
ご先祖様が守り抜いてくれたこの国を次の世代に渡すために生きようと素直に思うことができました。
さて、本題。
百田さんの本を読みながら、読み手が気をつけなくてはならないなと思ったことがありました。
それは、通史と言えど、それは日本の歴史の一部であるということ。
また、通史となれば日本の転換期となる事象をつぶさに並列において認識を高めることが目的となると言うこと。
とすれば、歴史の中央に陣取る内容は、常に政局や政変、そして災害などの天変地異による変化となってきます。
そのため、歴史を読んでいると、日本は常に人と人が争い揉めているという印象ばかりがつきまといがちなのではないのかな?とも思います。
実際私は、小中高と歴史を学ぶ中で、「人と人が争い揉めてる歴史ばっかり教えられても……」と思ってました。
だから、楽しくなかったし、そういう部分に着眼点が映ると、どうしても祖先のしてきたことが良いようには思えず、どこか否定的な思いに駆られていきます。
まぁそういう気持ちにさせるのは、戦後が近代的な民主主義で、戦前までの日本は一貫して民主主義のない閉鎖された社会だと思い込まされたフィルターで歴史を見つめていた所もあります。
まぁ、歴史を見直してみると、あっちでもこっちでも色々争ってるなぁって思う気持ちはどうしても出てくるのですが、そういう時には、今の私たちの環境と対比して見直してみると良いだろうなと思います。
現代起きていることを年表的に現わすと、多分過去の歴史と同じように揉めてる部分や天変地異の災害などは否が応でもピックアップされて、そこを基点に全体を語ることになると思います。
ですが、私たちの人生って、それぞれの心持ち次第とはなりますが、特別ひどい待遇を受けなくてはならない環境では無いですよね。
だから、過去の日本も政局の混乱と民の日々の暮らしの穏やかさは少々どころか結構違うトーンに包まれていたはずだろうと、私は思います。
それと、百田さんの本を読まれる方には是非、日本は古の時代から成熟した民主主義があったことを意識して読んでもらいたいなと思います。
私たちは戦後教育によって、戦前までの日本は、民は君主によって苦しめられていたという間違った概念を教えられています。
昨日の記事でもそれは間違いだよと書きました。
【日本人】歴史を読み解くときに気をつけた方が良いと思うこと①
日本の統治はずっと、君民一体型の民主主義です。
1400年以上前に聖徳太子によって作られた十七条の憲法は現代を生きる私たちにも通用する必要なことが書かれてます。
十七条憲法 現代語訳
第1条 お前ら仲良くしる
第2条 仏様とお経と坊さんは大切にしろよ
第3条 天皇陛下の詔勅は謹んで受けろ
第4条 役人は礼儀と身分をわきまえろ
第5条 人を裁く奴は賄賂とかに惑わされんなよ
第6条 DQNは叩け。いいことしろ
第7条 役人はちゃんと自分の仕事をしろ
第8条 役人は朝早く出勤して夜遅く帰れ。きっちり定時なんかに帰るなよ
第9条 信用は大切だぞ
第10条 他人が何か間違ったことしてもあんまり怒るな
第11条 功績や過ちはハッキリさせて、賞罰とかその辺きっちりさせろよ
第12条 役人は住民から搾取しちゃダメだろ
第13条 役人ども、おまいらは同僚が何やってるかはきっちり知っておけよ
第14条 役人は他の市とかの方が給料高いからって妬んだりすんな
第15条 役人どもはてめー財布のことばっかり考えてないで国のために働け
第16条 国民に何か課すときは、必ず時期とか空気読んでやれよ
第17条 重要事項は会議して決めろ。ひとりでコソコソやんなよ
どう見ても、民主主義の原型となる憲法ですよね。
互いが互いの役目を貴く思い、互いを尊重して社会は築きあげられていくものです。
現在はメディアの影響で、民主主義を民の都合良くなるものと勘違いしている傾向があるように思います。たとえば、韓国のような個人の我が儘を主張して通す事も民主主義の一部だと思い込んでいる人がいるように見受けられますが、それは違います。
これは単なる人治主義です。そして韓国のような人治主義こそが、危険な独裁主義を育成するファシズム性も持ち合わせています。なぜなら、ポピュリズムに迎合しながら民の人気を得ることが選挙結果に関わってくるのですから。
理想的な民主主義というのは互いと互いの役目を理解し、互いを尊重した上で作ったルールをそれぞれが守ることによって社会を運用していきます。ですから感情では無く、法によって裁く法治主義となって当然です。
その根本を分からなくするような情報が昨今溢れているからこそ、民が混乱しているだけです。
そして、戦後教育によって色々日本に対し誤った解釈をしている同世代が多いかと思いますが、日本は他国と比べて1000年以上早く、民主的な法治国家となっている事を気にしながら歴史を見る癖をつけて頂くと、日本に対する見方が180度くらい変わると思ってます。
おまけ
十七条憲法を制定した時の気持ちを居島さんが漫才で表現してくれてます。
何度見てもツボ!面白い(笑)
だから、あなたの「幸せ」は苦しい。 (∞books(ムゲンブックス) – デザインエッグ社)
電子書籍は半額以下です。(縦書きと横書きと2パターン用意してます。)
だから、あなたの「幸せ」は苦しい。【縦書き】
だから、あなたの「幸せ」は苦しい。【横書き】
本の内容一部を公開してます。
【特別公開】だからスピリチュアルに騙される
本の紹介ページはこちら↓
【お知らせ】だから、あなたの「幸せ」は苦しい。発売中
電子書籍は半額です。(縦書きと横書きと2パターン用意してます。)
生きやすさを手に入れるための 波動とエゴの法則を書いた本【縦書き】
生きやすさを手に入れるための 波動とエゴの法則を書いた本【横書き】
書籍紹介ページへ↓
【新刊発売】生きやすさを手に入れるための波動とエゴの法則を書いた本
View Comments
最近こちらの「~たこ焼き」&「波動探求~」さんに来て、
全部回り切れないテーマパークのような感じです。
「~たこ焼き」さんに来てるといつの間にかこちらにいる感じです。
実際読み切れてないのでゆっくり楽しみたいと思います。
それから歴史については大変苦手なんですけど、
もしこちらの管理人さんのような方が歴史を教えていたら、
歴史に対するスタンスもずっと変わっていただろうなと思います。
そして日本は昔から独自の民主主義があったということが今回目からうろこが落ちる感じですね。
ではその民主主義を保持していた“日本”と“アメリカ”がWW2でどうしてぶつかってしまったのか。
日本の民主主義とアメリカの民主主義はお互いに異質な者同士であったのか。
そのへん如何でしょうか?
はじめまして。お読みくださりありがとうございます。
実は私も歴史は大変苦手でした。歴史を勉強し直し始めたのはここ3、4年の話です。
そして、この3、4年歴史を確認し直したことで、私たちの心の苦しみの元凶はここの誤認にあると強く感じましたので、度々このブログでもこのような内容を提供させて頂いております。
第二次世界大戦が起きるまでの世界は、白人至上主義で白人以外の人種は人間で無いという考えが根底にありました。
戦争に至るまでの間に、日本は幾つか判断ミスは確かにしていますが、根本的にあるのは有色人種である日本に対する脅威というものが多分にあったものと思います。
日本はズタズタになりましたが、それでも世界が人種差別撤廃に舵キリできたのは、あの悲惨なまでの日本とアメリカの戦いがあってのことだと多くの日本人に気がついてほしいなと思います。
また、同じ民主主義であっても、戦前の日本の民主主義とアメリカの民主主義は違います。
アメリカの民主主義は多数決。日本の民主主義はどこまでいっても「和を以て貴しとなす 」です。で、どちらの考え方による民主主義が高度かと言えば、日本の方です。
しかし、戦後は逆転したと言えると思います。
戦後の日本は多数決型民主主義を導入しておきながら、心の中で「和を以て貴しとなす 」と持ち合わせる曖昧さが混在するがゆえに、非常に矛盾が多い情緒的な民主主義となり、アメリカ以下になってしまったと思います。
それではこれからも宜しくお願い致します。
はじめまして。
子宮委員長やhappyさんはじめ、
あやしげなスピ系関連の記事、
興味深く拝読致しました。
が....日本国紀礼賛はいただけないです。
ただのコピペ改変本だからです。
巻末に参考文献のクレジットが無いうえ、
版を重ねるごとに訂正入っているにも関わらず、
読者に周知しないという卑怯ぶり。
詳しくは、論壇ネット↓というサイトをご参照ください。
https://rondan.net
私にとっては、百田直樹の方が気持ち悪いんですけど。
というか、子宮委員長他と同じ穴のムジナ。
権力と結びついているだけに性質が悪い。
コメントありがとうございます。
前から日本国紀に対してそのようなご意見がネットで展開されているという話は聞いていて知っていましたが、どこを見ればいいのか分からなかったので教えてくださりありがとうございます。
ちなみに、百田さんは読者に対して、版を重ねる度に修正や訂正をしていることは頻繁に伝えていますよ。多くの読者は理解しているものと思います。
それから、もの書きの端くれとして参考文献とコピペのことについて私の見解を話しますね。
①参考文献はそもそも入れても良いし入れなくても良いものです。書籍のコンセプトをどこに置くのかということによって載せる時と載せない時があります。百田さんが書かれたコンセプトを考えると、今回の本は無くて良かったと思います。なんせ通史ですから、書き出したら参考文献の量が多すぎてこちらも興ざめになるだろうと思うからです。
②今回のような流れを掴んでいく事がコンセプトとなっっている通史においては、端的な表現で歴史の事実を伝える文章である必要があると思います。こういった場合、結構誰が書いても同じ文章になってしまうし、そこの表現を変えれば話が分かりにくくなってしまいます。また表現を変えることによって読者に歴史の誤解を与える可能性もあります。歴史的な事実を中心とした文章を書く時は、私もどう頑張っても似たような文章になります。そこを論議する必要性はないと思っています。
③2678年続く日本の歴史を一冊にまとめるということで一番大事なのは、どこをピックアップして全体を見ていく状態にしていくかだと思います。その作業工程は本当に大変なもので、それをやってくれた事がまずありがたいと思っています。
その上でお聞きしたいのですが、20181229さんは通史としてオススメの本はありますか?ありましたら教えてください。
最後に一言。
私は、日本国紀を批判している勢力が真の日本の支配側に位置する人たち(ディープステート)であると認識しています。そして彼らが巻き起こす言論空間に洗脳された日常の中で、子宮委員長他のようなスピ系が生まれてきていると考えています。
それではこれからも宜しくお願い致します☆