半分、青い。見てますか?
見てる人にしか分からないネタのオンパレードになること承知で、書きます。
NHKは解体すれば良いと思ってますが、受信料払ってて唯一楽しめると思っている朝ドラは結構好きで見てます。
最初に朝ドラにはまったきっかけは東日本大震災の直後でした。
震災から1ヶ月は過ぎていると思われるのに、朝テレビをつけると、必ず流されていた津波の映像。
本当にそれが嫌になっちゃったんですよね。
テレビをつけて重苦しい映像を見なくてはならない日常を何か変えたかったんですよね。
当時の私は、目覚めると同時にテレビをつけることが習慣だったので、テレビをつけずに生活することは考えられず、テレビをつけた上で津波の映像を見なくてもすむ方法はないかとザッピングしていたら、そこにあったのが朝ドラ。
丁度その頃は、井上真央ちゃん主演のおひさまがやっていて、
津波の映像を見なくていいこと。そしてドラマによって、今日一日頑張ろうって気持ちにさせてもらえたこと。
朝ドラという存在があって、とにかくとても有難かったです。
そして、そこから私の朝ドラライフが始まるようになり、相当つまらないなと思ったドラマ「純と愛」、「べっぴんさん」、「わろてんか」以外は、全話見てます。
そして、もちろん今回の「半分、青い。」も全話見てます。
この話は、所謂ロスジェネ世代と呼ばれる団塊ジュニアたちの世相を取り扱ったドラマです。
展開が早くて落ち着かないと思う人も多いようですが、同じ世代の一人として、これが私たちの時代だなぁとしみじみ思います。
この落ち着きのない、どうも地に足が着かないのが、私たちの時代を象徴するものだと思います。
そして、ドラマになって客観的に自分たちの生きてきた足取りを振り返ることで、私たちの世代の多くが、意味不明なスピリチュアルとか言うものにドはまりしておかしなことになっているのも、「何か分かる」って気持ちになったというか、そういう不安定な足取りの中生きざるを得なかったのかもなぁと、少々感傷深げに思ったりしております。
1971年設定から始まったドラマは今2010年頃を描いています。
2010年、今から8年前。東日本大震災から一年前。
当時の世の中は、慌てていたと思います。
頑張っても頑張っても結果の出ない不況の中で、みんな一生懸命数字を作ることに拘って、でも上手くいかなくて、でも、ネット環境だけがどんどん進化していくから、世の中のスピードが加速度的に上がっていく感覚があって……慌てていたと思います。
誰もが地に足の着かない感覚の中で一生懸命生きていたのではないかなって、ドラマを見ていて私は改めて思いました。
特に、そんな思いを強烈にさせたのは、小西真奈美さん演じるグリーングリーングリーンの社長「加藤恵子」の存在。
緑が好きな彼女が始めたメーカーは、自分の好きなグリーンな物を売る仕事。
自分の好きな事をやって仕事にしたいという、この世代に蔓延りやすい欲求を形にしたような存在です。
グリーンちゃんの行動パターンを見ていると、世代的に蔓延る精神論が垣間見れます。
そして、ドラマの中の、この一言↓がうちら世代の全てを物語っていると感じました。
「グリーンパンは絶対成功する」
無謀なことでも言い聞かせれば実現するとかいう、所謂スピ系の象徴的な言動がこのシーンには存在してました。
所謂うちら世代に蔓延る、明後日の方向に走り続けていくスピメソッドは、今始まったものではなく、1990年~2000年代の所謂「失われた20年」の中で青年期を迎えてしまった若者たちの迷走が正体なのかもなぁって思いました。
何をしても上手くいかない感覚が抜けきらず、その上で抱えてしまう「認められていない」感覚と「認められたい」欲求。
さらには、他者と差別化した上で自己を確立したい欲求。
そんな思いがこの一言、「グリーンパンは絶対に成功する」に秘められているように思うのです。
そして、「グリーンパンは絶対に成功する」の中に秘められた世相が、私たち世代の落ち着かない人生を象徴していると思いました。
この感覚から抜け出せれるのか、抜け出せられないのかでは、日々に与えられる幸せの感じ方が違うだろうなぁと思います。
また、抜けれない人が沢山いるからこそ、どんどんおかしなスピリチュアルメソッドが開発されているんだろうなぁとも思いました。
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本の内容一部を公開してます。
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ゆりこさん、こんにちは。
「半分、青い。」は私も毎朝かかさず視聴しております。かなりの朝ドラ好きです(笑)
でも「純と愛」は観ませんでした。初回観て面白くないとわかったので(笑)
今回のお話にあったグリーングリーングリーンの社長「加藤恵子」はまさに今の兄嫁が崇拝している
類のスピ系の人の考えそのものだと思いました。一概に悪いとは思いませんが・・・まさかNHKでまで
この類の人種を出してくるとは・・・。先日もお話しましたが、私はスピリチュアルというもの自体を
否定しているわけではなく、ただ全てが偽?スピリチュアルの言う通りになっていくと思い込ませて
依存させ、家庭崩壊や人間崩壊にまで導いてしまう団体が君臨できている世の中に疑問しかありません。
先日、兄の娘(姪)に「最近のお母さんはどう?」と聞いたところ・・・その姪は「最近お母さんが
オシャレになった」と喜んでいました。兄の息子と違い、娘の方は無頓着なのか「今のままでいいん
じゃないか」と思っている様です。
だから、私はもう考えない様にすることにしました。やはり兄に話しても「様子見」だったので
家庭崩壊する様を見届けてやろうかと思いました。まぁ、その前に手が打てるのなら何ら問題ないの
あろうけど・・・多分、兄には無理です。
長々と話がそれてすみませんでした。。。
これからも楽しく拝見させて頂きます!
お読みくださりありがとうございます。
朝ドラ好きさんであることを知って、嬉しいです。
私は、加藤恵子さんのタイプを登場させたのは、脚本家である北川悦吏子さんっぽい嫌味の効いた風刺だなと思いました。
ただ、風刺であるように見せながら、この世相は事実でもありますし、好感が持てる感じで小西さんを登場させ、さらにいい感じにそれを小西さんが演じられているのも、素直に凄いなと思いました。
まぁ、夫婦のことは夫婦にしか分からないことがほとんどでしょうし、家族のことも家族でしか分からないことが多いと思います。
妹としては歯がゆい気持ちを抱えるだろうと思いますが、結局やれることって見守ることだけになるのかなと……個人的には思います。
問題解決の道筋を外に求めず、内に向かえば大概のことは解決するんですがね、それがうちら世代はなかなか難しい。
まぁ、私たちは私たちのできることをしながら、今日も楽しく生きていきましょう。