些細な言葉遣いの間違いは、大きな認識の間違いと矛盾を作り出します。
このことについて言及したいかなと思います。
文科省と結託した裏口入学が明るみになった東京医大。
それだけの事件では終わらず、今度は女子にだけに対して、減点採点して入学者を制限していることが明るみになってしまいました。
長期間「暗黙の了解」か、東京医大入試で女子一律減点 海外メディアも関心
昨今女性差別というキーワードはとにかくキャッチーです。
Metooとかいうセクハラ撲滅運動も、根本的には女性差別という考え方があるからこそキャッチーなネタとして取り上げられていると思います。
案の定今回の事も女性差別として話題となり、「不平等である」という言葉が議論の中心になっていることを感じます。
ですが、これって本当に「不平等」なのでしょうか。
言葉の使い方が間違っていると思うのは私だけでしょうか。
昨今の世の中は、何かにつけて平等平等と言いたがりますが、私は平等という言葉は、常用できない言葉だと思っています。
なぜなら、平等と言う言葉に根底にあるのは、均一化です。
能力のある人が敢えて能力を失わせる事で均一化を図ることが平等の趣旨となります。
これでは、世の中は幸せになるはずもありません。能力のある人が能力を封殺される代償の方が大きいのです。
日本には公平というもっとその場に相応しい言葉があるのを忘れていることに、こちらが焦ります。
公平の場合は、能力がない人には能力のある人と同じラインで戦えるハンディを与えてあげることです。
これが公平です。
たとえば、囲碁などの勝負の場合でも、弱い人は最初に石を多めに置かせてもらうことで、強い人と戦えるようになることは公平です。
ゴルフでも女子は飛距離がどうしても男子ほど飛ばないために、少し前から打たせてもらうことで公平を与えられています。
さらにはレディースデイなどの女子だけ安くなるお得な日は、男女の所得の差を埋め公平に生きる為の機会です。
平等というのは、このような互いに違いがあることを理解した上で公平にする作業を度外視して、できる者もできないように合わせろとしていく風潮が蔓延していくので、私は反対です。
そもそも日本は、とても公平な社会です。どう頑張っても平等にはならないことを理解しているから、機会の際には極力公平であるように努力してきました。
東京医大の行動に、世の中は不平等だ!女性差別だと騒ぎます。
私は不平等でも、女性差別でもないと思います。
単に、男女の間で不公平な事が起きたというだけのことだと思います。
そして、日本人は公平でないことには、過敏です。
これは、古の時代から公平を軸に生きてからです。
平等にはならないけれど、頑張った人、頑張らなかった人、公平に評価して、公平な褒美を与えられることを軸にして生きてきたからです。
今回の事件が日本人の琴線に触れることは良く理解できます。
なぜなら、これはどう考えても不公平な事態ですからね。
ですが、これは不平等でも女性差別でもありません。
単に不公平なのです。
どうして私がそう思うのか理解してもらうためにも、言葉の意味を確認してみましょう。
【平等】
《名・ダナ》差別がなくみな一様に等しいこと。
【公平】
《名・ダナ》判断・行動に当たり、いずれにもかたよらず、えこひいきしないこと。
どちらの言葉の方が、今回の東京医大の一連の不祥事に相応しい言葉だと思いますか?
敢えてどちらかにかたより、そしてえこひいきする事態を招いているのですから、「不公平」の方が正しい解釈だと私は思います。
これを「不平等」というから、世の中がややこしくなるのだと思います。
しかも東京医大には東京医大なりの不公平にした理由はあります。
その理由すら「女性差別」という人がいますが、それはおかしいと思います。
おかしいのは、「女性差別」と言われることを危惧して、見えない場所で不公平なことをしていたことであって、理由は差別では無く、合理的な考えに基づいてのことだと思います。
最初から男女の定員数を分けるか、それとも男性を多く採用したい理由を呈示した上で女性に対しては厳しい学校であることを明示すればそもそもの問題はなかったと思います。
ただこうした当たり前の主張を平等社会は封殺しようと躍起になるので、言いたくても言えない環境が東京医大にもあったのではないかと思います。
つまり、平等を主張し、平等を求めると、言いたいことも言えない社会が生まれます。
何よりこれが問題です。
公平を主眼に置けば、東京医大が男子学生を多く欲しいという主張も認められる上に、女性にとっては狭き門であることも一つの公平に繋がっていきます。
日本人が求めているのはいつも公平です。
でも、現代人は公平と平等と一緒だと思っているから、問題が増え、問題が解決できない事態を作り出しています。
必要なのは公平です。
どうかこの機会に、言葉の使い方を考え直してみてください。
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yurikoさんこんばんは。
不公平とか不平等とかそういうことより、
とにもかくにも大学側の怠慢に腹が立つというのか体感に近い気がします。
それを表現する語彙のない方が、普通に流行っている不平等というパワーワードを使っているだけでは。要するにふざけんなと言いたいだけではないでしょうか。
男性医師の過労死者だって沢山出ている
病院が自身で作った勤務体制やシステムを見直すこともせず
女性が劣っているのが全ての原因のような対策を取られ
女子の入学者数を絞ることで問題解決・医学界を守っている気になってる、
そんな浅はかさ、先見の明のなさが透けて見えたから腹が立つのでは。
医師不足も何も解決してないから腹が立つのでは。
頭のいい人たちの集団のはずなのに、信じられないほど了見が狭くて底が浅いことしてるから腹が立つのでは。
この手の話は男性医師の不満を女性医師に向けることで、医学界全体への不満をそらしているのではないかとも思ってしまいます。正社員と非正規社員の関係と似たようなものを感じます。
医大側の合理的な理由と言われても何だかピンと来なかったのでついつい書かせて頂きました。
私は大学の言ってることに理をさっぱり感じないのです。
またROMに戻ります。変な投稿になっていたら消してください。
いつもお読みになってくださりありがとうございます。
私はMiyukiさんが仰っていることが結局平等社会を推進する裏で、社会主義的な差別社会が生み出された事が原因だと思いこの記事を書きました。
説明が足りないと思う部分もあったかなと思うので、少し補足をしますね。
そもそも東京医科大学は私立大学なので、創立者が掲げた理念や理論を元にした学びの機関です。
日本は信教の自由が許されている国なので、それぞれの大学の考えやローカルルールがあって良いと思うし、違う考えを認め合う環境があることが多様性の尊重に繋がると私は考えています。
東京医科大学が女性という理由で減点したことは不公平では済まされない愚行ですが、東京医科大学として「男性のが良い」と思うのなら、その主張を認める環境はあって良いと思うし、その方が健全だと思います。私が合理的という言葉を使ったのは、東京医科大学として「男性のが良い」と思うのであれば、それは東京医科大学として合理的な判断として尊重するべきだという意味で使いました。
ただし世の中の風潮で、そもそもそれが言えない空気感がありますよね。すると、自分の主張を何とかして固持するために、裏工作が始まっていき、結果不健全な事が起きていきます。
この不健全さを作り出している元凶がリベラル系が掲げる「平等社会という理想」だと思うので、こういう意見になりました。
また、日本の良くないところは、別々にするべき問題のことを全部ひっくるめてしまう所にあると思います。確かに一つの因果から様々な問題が作り出されることはありますが、全部をひっくるめて考えると、本質的な問題が見えなくなります。
医師不足と今回の入試の不正のことは別個の問題として考えるべきだと思います。
また、一緒に考えたとしても、少なくとも東京医科大学は「男性を多く取ることで医師不足が解消できるものと考えた」として、その考えが良いか悪いかは結果が判断するものであると思うので、あくまで観察する側は情動揺らすことなく私立大学としての意見を尊重するべきだなと思います。
ちなみに情動を揺らさず、相手を観察していると波動同期が起こらないので問題はスムーズに解決していくように思います。だから、私はこのスタンスです。
それではこれからも宜しくお願い致します☆
ゆりさんこんにちは。
私はこのニュースを聞いた時、別に不平等とも不公平ともおもいませんでした。
それをいうなら、東京女子医とか女子しか入れない大学がある方が不公平じゃないかと。
男子しか入れない大学ってあるんですかね。
男子しか入れない大学ってそう言えばあるんですかね?
ちなみに私はこの問題よりも、お茶の水女子大学がLGBTの人に入学許可を出したことの方が問題に感じていました。
偽装で入ってくる人とかを防ぐことができるのか?など、不正やトラブルの温床になりそうな気がして。LGBTの人だけに入学許可出すよりもだったら共学にすればいいのにって思いました。
平等意識の蔓延って面倒くさいなって思ってます。いろんな意味で個性が無くなっていくなぁって思ってます。
たしかに。共学で良いですよね。
だいたい、女子が大学に行くのが難しい時代じゃないですしね。
目新しいことしないと経営が大変なんだろうか、と勘ぐってしまいます。(^^;)
違和感感じる学生は受験しないでしょうから、これから真価が問われるでしょうね。
そもそも、大学と専門学校が多すぎますよね。経営難の私学が国費を流入させて中国とかの留学生集めに必死になってるとかのニュースを見ると辟易します。
文科省解体と同時に、不必要な大学と専門学校も無くなればいいなぁって思ってます。
LGBTの人が女子大に入れるようになるというパフォーマンスに共学すればいいのにとか的外れでは?
女子大がLGBTの人つまり性が複雑な人も受け入れる土壌を作っていこうよという姿勢が目玉なのであり単に男が入れるようにすればいいという問題ではない
あと女が大学に入るのが難しくない時代って笑
この記事は何についての記事?女子は減点しますでも言いにくいのでそれは載せてませんって話だったような気がするんだけど
まあ他人への気遣い、時代の変化への適応を面倒くさいとか言う人ならさもありなん
私立大学の医者の男性優位雇用が尊重されるべきとはオリンピックも始まるというのにグローバル化に真っ向から対立していくのかな
コメントありがとうございます。
端的な保護の先にある社会の弊害について考察させて頂いた記事です。
LGBTという障害を利権として利用している方の問題のことがアメリカで問題になっていることを知らないから言えるのかなと思いました。
またグローバルという言葉の裏にある、地球型共産主義的思想の側面にも気がつかれていないのだろうなと思いました。
それでは失礼致します。
こんにちは。
女子が大学に入るのが難しくない時代と言ったのは私です。笑
戦前は帝大の一部に女子の入学はできたものの、基本大学は男子、
女子はいまの〇〇女子大というふうに分けられていたと、私は認識しています。
戦前の女子大は旧制大学でもないですし。
それが戦後、女子大は女子だけの大学になり、男子ばかりだった大学が女子をとるようになれば、定員のバランスが崩れのも当たり前まえで。
男女差別というなら、そのあたりも考慮しなければならないのかと思った次第です。
目と鼻の先と言ってたてもいい東京医大と東京女子医大も、昔からの暗黙の棲み分けみたいなものがあったのでは。
だとしても、東京医大のやったことは現代になじまないものだということは承知の上での、一個人の意見でした。
あ、LGBTから論点ずれましたね。笑
追加コメントありがとうございます。
仰る通りで、女性の人権・LGBTの人権といわゆるマイノリティと呼ばれる人たちを擁護するために、全体としてのバランスを見失うことは多々あります。
また目先に蔓延る偽善的な感情に覆われて、未来のリスクも忘れがちだと思います。
国民は常にその点ふまえた行動と政策であるかを注視する教養が必要だよなと思います。
それではこれからも宜しくお願いします♪